長谷川 岳です。
昨日、私は、農林部会副部会長として、仙台におもむき、農地の被災状況を中心に見て参りました。
最初に、仙台空港の周辺を歩きました。
家も、車も、船も、すべてが津波で押し流されてしまっています。
船が家の近くにまで打ち上げられています。
堤防が崩れています。もし、大雨が降ったら洪水が起こるのではと、心配です。
空港の近くに暮らしていたであろう家々も、津波に襲われています。
津波に流された車が、家に突っ込んだ形となっています。家も車も、激しく破壊されています。
バスも津波に襲われ、このありさまです。金属とは思えないほど、車体がくしゃくしゃに。
堤防が崩れています。
化学肥料も流され、ふたが取れて中身があらわになっています。
津波の破壊力とはすごいものだということが思い知らされます。
松の木が根こそぎ倒されています。
家の土台しか残っていません。
門の中には・・・。
何もない地面に、ひっそりと、お花が咲いています。
その後、名取市周辺に向かいました。
土地改良区の記念碑です。
この土地を改良し、豊かな水田を作ろうという先人たちの意気込みが伝わってきます。
しかし、先人たちが育ててきた水田は、津波に襲われ、海水につかってしまいました。
塩分を多く含む海水が入った水田では、稲を育てることはできません。
用水路までも海水につかってしまいました。
ビニルハウスも倒壊し、柵だけが残っています。散在されたがれきが、津波の恐ろしさを物語っています。
オイルタンクまでが。3~5mはあるでしょうか。こんな大きな物が軽々と倒れています。中にたまっていたオイルは、水田に流れてしまったと思われます。
オイルと海水に汚染された水田を再び整備することは一筋縄ではいきません。
こちらは、引き波ですべてがさらわれてしまった様子です。
本当に、何もありません。津波はすべてのものを奪い去ったのです。
ふと、足下を見ると・・・。
震災に負けず、津波にも負けず、必死に根を張り、空に向かって一生懸命、伸びています。
先人たちが築き、地域の方々が育ててきたこの水田を、なんとしても取り戻さなくてはなりません。
国は、塩害対策として、除塩事業を、土地改良事業として定義し、しかるべき対策をたてていくとのことです。
その具体的な対策とは、水田に新たな水を流しながら、塩分を徐々にぬいていくという、非常に原始的なものです。気の遠くなるような時間と労力が必要となります。
しかし、水田から塩分を抜くには、その方法しかありません。
私は、農林部会副部会長として、やるべきことを一つずつ、丁寧に、かつスピード感をもって実行していきたいと思います。
丘に立っていたメッセージ。
地域のみなさんが、復興に立ち向かおうとする言葉に、感銘を受けました。
私も、復興にむかって全力で立ち向かっていきます!
長谷川 岳