『養生訓』 老人の病に食餌療法(巻八21) | 春月の『ちょこっと健康術』

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「老人の病気には、まず食餌療法をためすべきである。食餌療法の効果がみられなかったときに、薬による治療をするのがよい。これは、古人の説である。人参や黄ぎは上薬である。虚損の病があるときに用いる。

 病気がないときは、穀物や肉類の栄養をとるほうが、人参や黄ぎによって補うよりも、ずっと効果があるものだ。それゆえに、老人は、常に味がよく、性のよい食物を、少しずつ用いて補養すべきである。病もないのに、偏りをもたらす薬を用いてはいけない。かえって害になる。」


人参は、朝鮮人参のことで、黄ぎとともに、気を補う薬の代表。気虚血虚 などの虚損の病に使われる補益剤に含まれています。「補薬について」「補湯の飲み方」 に、その用法が述べられています。


また補気薬は、「心は楽しく身は労働」 でも、むやみに飲むものではないと、「薬を服用するときの食べ物」 にあったように、飲むときには食事にも気をつけるべきだともおっしゃっています。


健康管理にも、病気になったときも、食養生が基本。薬食同源の考え方です。現代なら、サプリメントや栄養ドリンクに頼るまえに、食事を見なおそうってことですね。


『養生訓』の原文はこちらでどうぞ→学校法人中村学園 『貝原益軒:養生訓ディジタル版』


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