S「ちゃんと聞く、聞くよ?  
だから……、明日じゃダメ?」


「だ、か、ら、明日!!」




嫌な予感がする……。




S「わかった、わかったよ……。」




そう話しながら
あいつが奥の部屋に消えた。




和『嫌な予感しかしない……。』




S「にの、」

和「嫌だ。」

S「まだ何も言ってない」



和「ハァ………。
さっきまでそこで話してたのよ。
それが奥の部屋に消えたの。 」

「それに、上着。」

S「ん?」

和「今こうやって
俺に話し掛けてるって事は、終わったから。 
電話が。」

S「うん、終わった。」



和「で…? 何処行くの?」

S「迎えに、」

和「何で?」

S「あと少しで来るから、」

和「何処に?」

S「ここに」



和「嘘でしょ…?」

S「嘘じゃないみたい」

和「俺が居る事は?」

S「知ってる。 ん? 誰が来るか、」

和「わかってるよ。」

「ハァ………。」

S「ごめんなさい」



和「おまえが謝ることじゃないだろ……?」

「会いたいのよ。話し足りないのよ。
あれだけじゃ。」


「いいよ。 仕方がないよ。」

「でも、」


S「ん?」

和「俺は帰らないから。」

S「うん」



和「しぃ?」

S「なに?」

和「足りないのよ。時間が。」

「確かにすべてを理解するのは難しいと思うよ?」

S「ん?」

和「作り上げちゃうのよ。心の中で。」

S「なにを…?」

和「妖精」

S「妖精?」



和「しぃ、」

S「ん?」

和「封じなきゃならないの。 そいつを。」


「だから。 後で、」


S「うん、」




和「抱かせて」





和「抱きたいのよ。どうしても。」

S「は?」




♪~//♪~//♪~//




和「ほら、来たんじゃない?」

S「あ、うん、行って来る」



和「はい、行ってらっしゃい。」




~ 続 ~