土曜日の梅


今日の梅




そして、今朝の道。


道に匂いがあることを知ったのは10代の始め頃だった。

雨上がりの朝、学校への道すがら、黒く湿ったアスファルトの上から立ち上る蒸気が独特の匂いを放っているのを感じたのだ。

蒸気が立ち上がる様子など目に見えてはいなかった。

でも、煉り固められた道の中からたくさんの水の粒子が喜び勇んで大気の中に飛び立っていたように思う。

もわっとしているけれど新鮮で爽やかな気配が確かにあった。

昨日までの乾いた道とは違う匂いを発していて、その匂いの正体を考える瞬間が楽しみでもあった。

朽ちた葉、肥えた土、樹木、花、どこかの池。
想像を超えたたくさんの有機物の名残がアスファルトから放たれた水と混ざり合っているようだ。

その匂いは、もうすぐ新しい季節がやってくる兆し。
季節のことを知らなくても、命ある私たちにはわかること。