自分のウォームアップの手順を順を追って書いてみようと思います。
これは、現時点(2023年)のやり方です。
最初に呼吸のエクササイズをやります。ウォームアップではあまり取り出してはやって来なかったのですが、レッスンの時に生徒さんに説明をしているうちに少し前から自分もやろうと続けています。実はこの呼吸のエクササイズの考え方は緊張した時にもとても役に立つ事を昨年のイタリアの古楽オーケストラとの共演で実感しました。
何度か書いていますが、メトロノームを使い60の速さで8拍吸って16拍吐く事が基本です。
これを8回。
必ずメトロノームか秒針の音が聴こえる状態でやります。
10拍吸って20拍吐く、12拍吸って24拍吐く、16拍吸って16拍吐くなど変化させながらやったりもします。
とにかく落ち着いてゆっくり吸う事。時間をかける事。短い時間でも一度に沢山吸えば…と考えるかもしれませんが必ず時間をかける事が必要です。
実際の演奏の中では瞬間的に吸う技術も必要になりますがゆっくりとした呼吸が出来てないと力が入ってしまい上手くいきません。ウォームアップではとにかく丁寧に。
この時に最初の4回はリップロール〜プルプルと唇を震わせながらやったりします。ただしこのプルプルは唇の両端に力を入れてブルブルと速い息で強くやるのではなく、普段の唇より少し前に出て少しだけすぼめる様に〜テューバの低音みたいなイメージでリラックスしてやります。
後の4回は静かにでも一定に身体の中から外に流れる様に吐きます。
ゆっくりとロングトーンや静かなメロディを奏する様に。
呼吸練習の時にお腹の力とかは考えません。とにかく自然に16拍保つように。
その後は数回マウスピースを付けた楽器に息を通します。
冬などは最初から楽器を温めるのも兼ねて楽器に息を通します。
この時も8拍16拍を守って〜勢いよく吐くと瞬間的に無くなります。16拍保つ為には身体をうまく使わないといけません。
このゆっくりとした呼吸は緊張した時にもとても役に立ちます。でも、普段からやってないと丁度良い具合が判らない。だから普段から意識を呼吸だけに向ける時間が大切になります。
また、1人で練習してる時は上手く行くのに合奏したりすると駄目になる…て人も皆んなの音がしてる状況の中でこの呼吸のエクササイズをやってみると慌てたり焦ったりしていることに気がつくと思います。この時もメトロノームと共にやる事。音が出るのが気になるなら今はスマホのアプリでバイブで拍を知らせてくれる物があります。(僕はヤマハのアプリを使ってます)周りで大きな音がしている中で自分の呼吸が出来るか?これもとても大切です。
呼吸練習には5分程時間をかけます。
続く…