寒くないか?
マフラー忘れただろ?


急いで出て来たから
うっかりマフラーを忘れた
だけどチェヨンに
心配をかけたくなくて


大丈夫よ
寒くない


ウンスはちょっぴり
強がって答えた
夜景を見ようとロープーウエイで
登った南山(ナムサン)
ほんとは高いところほど
さらに寒い気がする

けれど
目の前にはきらきらした
ソウルの街並みが広がり
それはもの凄く綺麗で
初めて見るわけじゃないのに
隣にチェヨンがいるだけで
寒さを忘れるくらい
もの凄く感動している自分がいて
ウンスは繋いだ手をぎゅっと
握りしめた


こんな場所で
プロポーズされたら
素敵だろうなぁ


ウンスの呟きが聞こえ
チェヨンは密かにその時決めた


ウンス
待ってろ
一生そばにいてくれって
この夜景を見ながら
いつか必ず
プロポーズするから


ウンスの片方の手は
いつもの定位置
チェヨンのポケットの中にある
その手を
ぎゅっと握り返し
チェヨンはウンスを見つめた

二月の夜
日中は少し
春らしい日差しを感じるが
日が落ちると
またたくまに厳冬に逆戻りで
ウンスは
しんしんと
首回りが冷えて来た

ところが急に
ふわっといい香りがして
寒いはずの
ウンスの首がふんわり
暖かくなった


ん?


やっぱり寒そうだ
俺のウンスが風邪をひいたら
大変だろ?


自分の白いマフラーを
片手で器用にウンスに
巻きつけたチェヨン


だめよ
ヨンが風邪ひいちゃうわ


大きな黒い瞳に
星が映るのではないかと
思うくらいに
目をまん丸にして
びっくりしたように
ウンスは言った


俺は鍛え方が違うんだ
だから大丈夫だよ


でも・・・


いいよ
ウンスに
あっためてもらうから
その方がうれしいし


ど   どうやって?よ?


ウンスはどぎまぎして
おかしなことを
聞いてしまったと
ますます焦った

チェヨンは
なんだか余裕みたいで
ウンスを自然に引き寄せると
バックハグ
「こうやってさ」
自分の手をウンスのコートの
ポケットに入れた
肩に乗っかるチェヨンの顎


あったかい


チェヨンは目を閉じた


夜景を見に来たのに
目を閉じたら見えないよ


ポケットの中にある
チェヨンの手のひらの熱が
コートの裏地から伝わって
ウンスは耳まで熱くなり
チェヨンの吐息が耳元をくすぐる

心臓のドゥグンドゥグンが
チェヨンに届かないよう
ウンスは
なんとか平然とした振りで
そんなことをチェヨンに
言ってみた


いいんだ
夜景よりウンスの方が
ずっと綺麗だしな
俺はウンスを見ていられたら
それでいい


そんな
歯の浮きそうなセリフを
さらっと言われて
ウンスは
さらにドゥグンドゥグン
胸の高鳴りが抑えきれない


もう
からかわないでよ


からかってない
俺のウンスが一番だ


わざとウンスの耳たぶに
唇を当てて
チェヨンが話す

くすぐったさと
甘い響きと
耳たぶは弱いと知ってて
わざと
意地悪するチェヨンの方に
顔を向けると
チェヨンの唇が触れて
ウンスは慌てて顔を背けた


お!
自分からキスするとは
ウンスも大胆になったな


違うわよ
事故よ   事故
ヨンの顔を見ようとした
だけなのに


必死に弁解するウンスに
チェヨンはにやにや
「あ!やられた
チェヨンの作戦だ」
ウンスが思った時には
もう遅かった


火をつけたのは
ウンスだからな


チェヨンの顔が
どんどん近くなり
吸い寄せられるように
逃げられない


だって
だって
たくさん人が見てる
恥ずかしい


やっと言ったウンスの抵抗に
チェヨンはふっと笑った


まわりも恋人ばっかり
そんなにうるさいと
その口塞ぐぞ


静かにしていても・・・ふさぐ
んぐっ   くせ・・・に


チェヨンの唇が
ウンスの唇に吸い付いて
唇の上を言葉が滑る

チェヨンの腕は
ウンスの背中を
しっかり抱きしめて
少しの隙間もないくらい
ふたりのからだはくっついた


あっ


乱れる息の合間から
漏れてくる声は
無意識の色香に満ち
チェヨンの脳幹を刺激して


ウンスや
俺を刺激し過ぎだ
その声


チェヨンはウンスを離して
呟いた


ばか!
だってヨンが
私を刺激するから!


言ってしまってから
恥ずかしくて
涙目になりかけたウンスの
可愛いおでこにちゅっと
唇を当てると
チェヨンはしれっと言った


仕方ないだろ?
ウンスの舌
甘いから
つい夢中で食っちまう


ヨンったら


ウンスはうつむいた


なあ
ウンスや
南京錠掛けに行こう
永遠の愛をウンスに誓う
端から端まで南京錠を
全部掛けても足りないくらい
ウンスが好きだよ


*******


『今日よりも明日もっと』
ウィスキーボンボンよりも
甘いあなたに
くらくら酔ってしまいそう


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☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


ベタだぁ〜〜
もの凄くベタ甘だぁ

バレンタインなので
ひたすら甘く
ベタベタに
ただただ甘いふたり
胸焼けしたら許してね



明日はバレンタイン
ご両親との対面だぁカナヘイうさぎ





前話のコメをお返しする前に
先にお話をアップさせて
いただきました  o(_ _*)o

また
おつきあいくださいませ



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