夕餉の後は 閨で
ふたり静かな時を過ごした


部屋の窓側には
ふたりで寝ても十分な大きさの
寝床がある
ふかふかの布団は
薄紅色の絹の生地を纏い
つるつるとして美しい


部屋の中央には座卓があり
チェヨンが読み物を
する時に使うこともあるし
ウンスがなにか熱心に
勉強する時に使うこともあった


婚儀の時の薬草園の乾燥花は
ウンスが一枚残らず集めて
籠に入れて 部屋の端で
いい香りを放つ


今 ふたりは寝床の上に座り
窓下の壁にもたれてていた


ウンスはチュエヨンの腕に
自分の腕を絡めて
その肩に頭をのせている


今日は一日
大護軍を独り占めしちゃった


ウンスが甘えるように
つぶやいた


楽しかったわ
散歩も 買い物も・・・
ずっと こんな風に
毎日 一緒に
いられたらいいのに・・・


チェヨンは何も言わずに
空いている方の手で
ウンスの髪を梳いた


倭冦が都近くまで
押し寄せたとき
あなた 忙しくて
なかなかかえって
来れなかったことが
あったじゃない・・・

何日も顔を見てなくて
ただ 会いたくて
兵舎の行ったのに会えなくて


ああ
そうだったな


これからも ああいう日が
たくさんあるのよね


・・・
俺はイムジャの
そばにいる時も 
この身がそばにいない時も
イムジャのことを想っている
それを忘れないでいてくれ


うん
わかってる・・・

明日からまた仕事ね~
のんびりしすぎて
仕事のこと忘れてた


ふふっとウンスは笑った
それを見て
チェヨンがウンスに言った



イムジャ・・・





あれがしたい


あれって なによ
もう無理よ
からだ ぼろぼろなんだから


いやそうではなくて
だから あれ・・・あの夜 
起きてるイムジャになかなか
会えなくて
久しぶりに会えたあの夜に
イムジャがしてくれたこと



? 
ああ・・・



ウンスは自分の膝を
ぽんぽんと叩いて
どうぞ と言った


あの夜もこうして膝枕をした
チェヨンの髪をなで
輪郭を触り 頬に口づけた
疲れているのに
会いに帰って来てくれた
その心がうれしくて
チェヨンを離したくなくて


あの時の逢瀬は
短い時間だった
チェヨンはウンスの膝の上で
少しだけ眠るとすぐに王宮に
戻っていったから・・・


今日はずっと寝てていいよ


それではイムジャが
重たいであろう
だがイムジャの膝の上は
きもちがいい・・・


そう言いながら
チェヨンは目を閉じた



毎日お役目 ご苦労様
あなたの肩には
この高麗のたくさんことが
載っているのよね
せめて 私の前では 
安心して眠ってほしい


そう願うウンスに


イムジャといると
どうしても自制が飛ぶ
あの時も自分を抑えるのに
大変だったゆえ
ゆっくり眠れるかどうか・・・


チェヨンがうそぶく


チェヨンの頭の重みが
心地よい
そんなことを想っていたら


今日はイムジャを
独り占めできて
俺もうれしかった


まっすぐな言葉が
ウンスの耳に届いた・・・



*******



『今日よりも明日もっと』
ぬくもりを感じて眠りたい・・・




★ポヨン様
以前頂いたリクエスト 
「邪気其の九」チェヨンが王宮に
戻るまでふたりはどう過ごしたのか?
 答「膝枕」でした(///∇//)
ご納得いただけたらうれしいです
膝枕のシーンも差し込めてよかった
リクエストありがとうございました
気に入って頂けたかな??



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