そこにいる?

わたしは ここにいるわ

そこにいる? 




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丘の上の
小さな黄菊が風に揺れて・・・
太い幹の大きな樹のそばで 
背の高い男のひとが前を向いて
佇んでいるのが見えた

秋の風が頬をなでていく


ウンスは彼の背中から目が離せなかった

ここからは ぼんやりとした顔しか
わからない

彼は足下の黄菊を
いとおしそうにみつめている
やさしい そこはかとなく寂しい横顔

ウンスは目が離せなくて
ただただ じっと彼を見つめていた



ふいに彼が

某は此処にいます
あなたは今どこにおいでだ・・・

誰に聞かせるでも無く言った

その言葉に
心臓がどくんとして
切ない気持ちに押しつぶされそうな
自分に戸惑う



あなたは
ちゃんと食べて ちゃんと寝てる?
幸せに・・・暮らしているの?



ふわりと風がふいて
なにごともなかったように
時間が過ぎて行く



***********



また あの夢だ・・・
ウンスはベッドの中でゆっくりと
目を開けた

夢をみながら自分はどうも泣いているようだ

いつからだろうか 

そうだ 講演会の依頼を受けて準備をはじめた
あの頃から

いつも 同じ場所
いつも おなじ人

見たこともない場所のはずなのに



夢というにはリアルな映像が
からだにも心にも残っている

幻というには 寂しすぎる

そんな夢を 見るようになった



 「わたしは ここにいるわ」


口に出して言ってみる
返事がある訳もなく


デジャブーなのか?
前世の記憶か?

きっとどこかで時代劇でも目にして
それが強く印象に残ってるんだわ

ウンスは そう言い訳をして

心理学ではこういう体験なんて言うんだっけ?
と 言い訳を考えた。


やっぱり疲れがたまっているんだわ
いろんなことを振り切るために
仕事に没頭しすぎているのかも
しれない・・・思い当たることは
いろいろある

女がこの年で ひとりで生きて行くのは
なかなか大変なのよ!!

それもあと二日
とれあえず講演会を無事終わらせて
その先は その後ゆっくり考えたらいいわ


そんなことをぐるぐる考えていたら


ベッドサイドで充電していた
スマホが鳴った

この音楽は 実家からの電話の音だ

ウンスは少し憂鬱な気分になって
タップした









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書きたいことがなかなかうまく書けません(。>0<。)
つたない文章をお読みいただき
ありがとうございます

ウンス ファイティン!!  の気持ちをこめて・・・


『今日よりも明日もっと』
いいことがありますように・・・


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