「長調」または「短調」。
音楽の『調性の基本』についてのお話です。
★1★
まずは「〇長調」「〇短調」の〇の部分、
頭文字についてです。
音にはそれぞれ決まった音名があり、
「〇」部分には、この『 日本語 音名ハ二ホへトイロ 』のどれかが入ります。
★2★
次は『 長調』 『短調 』についてです。
長調 明るい、暖か、元気 を連想する曲。
・人形の夢と目覚め (ハ長調)
・カノン (ニ長調 )
・アイネ・クライネ・ナハトムジーク (ト長調)
・ Believe (ヘ長調)
・ 大地讃頌 ( ロ長調)
・ 旅立ちの日に (変ロ長調) など
短調 もの悲しげ、暗い、不安、慟哭を連想する曲。
・ エリーゼのために (イ短調)
・ ラ・カンパネラ (嬰ト短調)
・ 運命 (ハ短調)
・ だんご三兄弟 (ハ短調)
・フライングゲット (ハ短調)
・キューティーハニー (イ短調)
(フライングゲットとキューティーハニーは短調ですが曲調がパワフルなので一般的な短調のイメージとはちょっと違いますね)
★3★
では、『ハ』 『ト』等の頭文字の決定についてです。
『チューリップ』の曲で例えてみます🌷🌷
ドレミー|ドレミー|ソミレド|レミレー
ドレミー|ドレミー|ソミレド|レミドー
ソソミソ|ララソー|ミミレレ|ドーーー
●一番最後の「ドーーー」のところは『ドミソ』の和音伴奏となります。
曲の最後『ドミソ』の和音の一番下(バス)の音である 『ド』。
この音は『主音(しゅおん)』または『根音(こんおん)』と 言い、音階の主役(はじまり)の音です。
「ドレミファソラシド」の「ド」
この、『最後の音の一番下(バス)の音』が
「〇長調」または「〇短調」の「〇」に入ってきます。
上の曲は「ド(ハ)」で終わっていて「明るい音階」なので
『ハ長調』の『チューリップ』です。
<ハ長調の音階:ドレミファソラシド>
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他の調で考えてみます。
こちらも『チューリップ』です。
ソラシー|ソラシー|レシラソ|ラシラー|
ソラシー|ソラシー|レシラソ|ラシソー|
レレシレ|ミミレー|シシララ|ソーーー|
●一番最後の「ソーーー」のところは『ソシレ』の和音伴奏となり、『ソシレ』の一番下(バス)の音は『ソ』。
『ソ』が「主音(根音)」であり、「明るい音階」なので
『ト長調』の『チューリップ』となります。
<ト長調の音階:ソラシドレミファソ>
(ファは♯がつきます)
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では、短調でも弾いてみましょう。
★ミに♭をつけます。
ドレミー|ドレミー|ソミレド|レミレー|
ドレミー|ドレミー|ソミレド|レミドー|
ソソミソ|ララソー|ミミレレ|ドーーー|
●一番最後の「ドーーー」のところは『ドミ(♭)ソ』の和音伴奏となり、一番下の音は『ド』。
『ド』が「主音(根音)」であり、「暗い音階」なので
この曲は『ハ短調』の『チューリップ』です。
<ハ短調の音階:ドレミファソラシド>
(ミ、ラ、シ に♭がつきます)
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こちらも短調チューリップです。弾いてみましょう♪
ラシドー|ラシドー|ミドシラ|シドシー|
ラシドー|ラシドー|ミドシラ|シドラー|
ミミドミ|ファファミー|ドドシシ|ラーーー|
●一番最後の「ラーーー」のところは『ラドミ』の和音となります。「ラ」は日本語で言うと「イ」なので
『イ短調』の『チューリップ』です。
<イ短調の音階:ラシドレミファソラ>
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ではクイズです。
Q:何調のチューリップでしょうか??
ファソラー|ファソラー|ドラソファ|ソラソー|
ファソラー|ファソラー|ドラソファ|ソラファー|
ドドラド|レレドー|ララソソ|ファーーー|
ヒント:
一番最後の「ファーーー」のところは『ファラド』
の和音伴奏となります。
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上の例であげたように、
元の曲を「他の調に移す」ことを『 移調いちょう』と言います
長音階は1種類のみですが、
短音階は↓の3種類の音階があります。
[自然短音階(ナチュラル・スケール)]
[和声短音階(ハーモニック・マイナー・スケール)]
[旋律的短音階(メロディック・マイナー・スケール)]
3種類の短音階(マイナー・スケール)については、
また。。。
お読みくださりありがとうございました m(._.)m
クイズの答え:ヘ長調