うちの妹はとにかくかわいがられて育ちました。
一つ上の姉と私はとにかく厳しく、五つ下の妹は、無条件に甘く。
厳しく育てるか甘やかして育てるか、一概には言えませんが、確かに思うのは「愛されて育った人は強い」ということ。
もうデフォルトで人生最大の武器「愛」を、このロールプレイングゲームの中で手にして生まれてくる最強の主人公です。
愛されて当然なので、当然自分のことを好きだし、当たり前のように人生の伴侶を見つけます。
それも自分にぴったりの。
無条件に愛された妹は、出来ないことは誰かがやってくれるし、困れば助けてもらえます。
「君には僕がいないとだめだ」と言ってくれる伴侶を見つけ、家を買い、子供が二人いて、近所の友人や家族と仲良く暮らしています。
外国の方と結婚したのですが、部屋が汚くても気にしない、もしくは片付けてくれるしお金遣いが荒い妹をうまく注意してくれているようですし、食の好みが違えばお互い好きに作って食べていて不満はないようです。
ただ妹は、夫が無職の時は自分が働いて家計を支えますし、子どもが生まれてからは掃除もちゃんとしています。
人ができないときは、自分がやってみよう、出来る範囲で代わりにやろうとしています。
自分ができないことを気にしないように、人ができないから、間違ったからと言って責めることはありません。
自分に甘いように人にも甘いので、一緒にいると家族や友人は安心し、いつも笑顔です。
愛されて当然なので不倫の心配もしないしケンカもほとんどしない、自分もいろいろできないことがあるので人のダメなところもしょうがないと気にしない。
だいたい本当にくだらないことで大笑いし、おいしいものを食べ、おしゃれをするのが楽しみです。
半面、親に厳しく𠮟られ、否定されてきた私は自分を肯定してあげられるまで長い年月がかかりました。
頑張って頑張って自己実現をし、その実績によって自分を認めて好きなれました。
30年以上かかりました。
しかし、一つ落とし穴で、頑張って生きてきた人は頑張っていないように見える人を下に見てしまいがちなんです。
「私はこんなに頑張てっているのに!あの人は楽ばっかりして怠けて」と
頑張ったからこそ自己肯定感を得た私は、頑張っていない人は過去の自分同様肯定してあげられなかったんですね。
頑張らないと認めてもらえない、条件付きの愛ですね(かりそめの愛)
でも幸せそうにしている妹を見ると、自分のこの生き方は、自分を幸せから遠ざけていたと気づきました。
自分に厳しく、人にも厳しい。
自分に甘い=自分の好きなことをやる、やりたくないことはやらない
自分に厳しい=自分がやりたくないことを率先してやる、やりたいことは我慢
人生はシンプルで、やりたいことをやって生きていれば幸せで、やりたくないことをしていれば辛い。
そのうえ人にまでそれを強いようとしていたら、周りも苦しくなりますよね。
これからはもっともっと「自分に甘く、人にも甘く」生きていきたいと思います。
これでいい、それでいい。やってもいいし、やらなくてもいい。