知り合いの方に筋ジストロフィーの方がいます。
その方はヘルパーさんの支援を受けながら、指一本で自分で自分の人生を出来得る限り最大限楽しんでらっしゃます。
一般就労で在宅ワークをしており、パソコンをわずかに動く指で操作して仕事をしています。
聞くのも失礼なので収入は聞いたことがありませんが、一人でアパートを借りて暮らしていくには十分な収入があるようです。
休みの日には、趣味の野球観戦やプロレス観戦、たまに遠出もします。
排泄介助が必要なため、その際はヘルパーさんも一緒ですが、ヘルパーさんの分のチケット代やご飯代、すべてその方の支払いです。
わずかな体重増が命に関わるため、普段は徹底した食事制限で体重が増えないように気を付けていますが、月に一回くらいは大好きなラーメンを食べに行きます。
身の回りのものも、ひいきの野球チームのグッズや、こだわりの和食器など自分の好きなものでそろえており、髪型や服装もおしゃれ。
コロナの時も、出来得る限りの感染対策はしながらも外に出て買い物したり、食事をするのはやめませんでした。
その人には「また今度」「また来年、コロナが収まってから」という時間が残されていないかもしれないからです。
今最大限やれることを自分でやり、自分の稼ぎで最大限楽しんで生きる。
楽しむことを先延ばしにしない。
指一本でそれを叶えています。
その方をみると、本当は誰しもが、自分らしく自分の人生を最大限生きることができるんだ、と思い出させてくれます
私にもできるし、誰しもが望めば叶う世界に生きているんだ、と。