海防艦六連(むつれ)は、マル急計画の海防艦甲
択捉型海防艦の5番艦として、工期わずか1年で急造され
1943年7月31日竣工し、8月15日に就役しました。
※マル急計画:戦時艦船急速建造計画
同日付で呉防備戦隊に編入。
その後第四艦隊隷下の第二海上護衛隊に編入され
海上交通保護の任務に就きます。
8月14日、六連は給糧艦伊良湖とともに呉を出港し
16日、横須賀に到着。
伊良湖
21日、六連は3821甲船団(興津丸、山福丸)を護衛して横須賀発。
30日、トラック着。
そのころサーモン級米潜スナッパーは、
マリアナ~トラック間の哨戒任務に就きます。
8月27日、スナッパーはグアム島アプラ港沖に
到着し、アプラ港の北東の端に係留されてる
特設運送船東海丸に魚雷を発射。
内1本が命中し東海丸は船尾から沈んでいきました。
9月2日、六連と駆逐艦雷(第6駆逐隊)は
4902船団(6隻)を護衛してトラックを出発。
同日午後、スナッパーはトラック北方海域で
5隻の貨物船および駆逐艦雷、六連からなる
第4902船団を発見。
船団は対潜警戒として乙字運動を展開。
六連は距離2000mで潜望鏡を発見し
速力16ノットに増速。
雷跡を確認後取舵で回避を試みたが、
右舷前甲板部と後部機械室に各1本命中し
艦首は切断、機械室は大火災。
甲板の爆雷が誘爆しその後沈没。
敵との最初で最後の戦闘で、
なんら砲火を交えることなく沈んでいきました。
六連は海防艦の中で最初に沈んだ艦となり
その生涯は竣工後わずか34日間の短命で終わりました。
残念です……。
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