月に1回、施設入居している母に面会
これは、私の大事な予定です。
バタバタだった8月、
ようやく月末になって
足を運んで
実家の片付けをしていたら出てきた
母の理容師免許を持って
記念撮影
昭和33年（1958年）８月30日に
発行されていて
66年前でした。
母の記念日と重なるという、
何かの不思議
新潟出身の母は
中学を出てから
東京の方へ出てきて
理容室で働きながら
免許取得のための勉強を続けました。
その理容室へお客様として
髪を切りに通っていた父と結婚。
そして、私が生まれました。
父は穏やかな人。
私は、父に怒られた記憶がありません
母は強烈な人。
しょっちゅう怒られてました
母は、決して暴力的な行動はしないのですが
思考が暴力的と言いますか、
気が強く
口も達者で
その強烈さに負けてしまう私は
母を嫌いになり
話をしなくなり
反発する気持ちばかりをふくらませました。
2020年、コロナ騒動が始まって
まもなく
母は統合失調症を
一気に悪化させてしまい
被害妄想がひどくなり
私は母の対応にてんてこ舞いの
月日を送ることになったのですが。
今月の面会で
母に質問したところ、
初めてわかったことがありました。
母の統合失調症は
かなり前から始まっていたのです。
怖い人が覗いたり
監視したり
盗聴したり
ということを
私が中学生の頃から
母は言っていました。
私が小学生の頃に住んでいたあの家の時は
怖い人はいなかったの？
私が幼稚園の頃は
どうだったの？
母が新潟にいた時は、
東京へ出てきた時は、
どうだったの？
そう聞いていったら
次のように答えたんです。
「東京に出てきてから
いるのよ。
田舎にはいないのよね。
きっと人が多い都会には
ああいう怖い人がいるのよ」
母は10代の頃から
被害妄想を抱えていたのでした。
怖い人に狙われる日々が
ずっと続いていたのでした。
そんなにも長い間、つらかったのに
何も気づいてあげられなくて
ごめんなさい。
何も悪いことしていないのに監視されて
自分ばっかり可哀想で
他人は悪いことをたくらんでいる酷い人ばかり。
そう考えている
強烈で偏った母を嫌うばかりで
母の話をちゃんと耳を傾けて
聞いてみようとしたのは
2023年8月が初めてかもしれない、
ごめんなさい。
「怖い人が覗いたり
監視したりというのは
今はないの？
今もあるの？」
そう質問したら
「今はないの。
安心して、いっぱい寝てるわよ」
と答えていました。
私が持っていった
おまんじゅうとおはぎを
美味しい美味しいと
ペロリと食べてしまいました。
毎日、110番通報するようになって
毎日、私が駆けつけて
毎日涙を流していた日々は
夢か幻か。。。
一体何だったの？
という穏やかさを
母はようやく手に入れたようです
私は、そんな母を近くで見て
母から何かを学ぶ必要があったのだろうな
と受け止めています。
2020年からのてんてこ舞いの
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大橋よし恵
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