こんにちは。はりきゅうサロンNagomi、近藤和也です。

さて エビデンスについて。
科学的根拠 としましょうか。では科学的とは?

エビデンスはピラミッド構造をしています。頂点に近づくほど確からしい根拠です。科学的なエビデンスを得るためには科学的な実験が必要です。
これは二重盲検実験 と呼ばれます。

つまり エビデンスのピラミッドは科学的れしい実験を土台として科学的に正しい頂点を構築します。

この二重盲検 実験。プラセボ効果や 患者・観察者のバイアスを避けるために考案されました。

1回目
A群 受けた
B群 受けていない
2回目
A群 受けていない
B群 受けた
この比較から、目的としたけ効果を出せたかを判断します。

鍼灸においてこの実験を行うのは難しい。A群は鍼をし、B群は鍼をしない。この時、B 群は鍼をしてもらったと思わなければ この実験は意味をなしません。
過去 この課題には何人もの先生が取り組まれてきました。しかし鍼灸の世界には鍉鍼という、刺さない鍼さえあります。全くツボと関係ない場所に鍼を刺すという意見もあったのですが、そもそも鍼で刺激を与えること自体に意味があると否定されました。
偽の鍼が難しいのです。

科学的な実験が鍼灸には向いていない。 これは事実です。科学的な実験が鍼灸には向いていない 以上 、科学的なエビデンスを作成することは限りなく困難です。

エビデンスという言葉に振り回されていませんか?鍼灸でもエビデンスが、科学的な根拠が必要だ。逆に無いのならばそれは医療ではないとの極論も聞きます。

鍼灸にエビデンスを求めるのは限りなく困難と言っていいでしょう。
では鍼灸師は何を目指すのか。 私の考えは、一人一人の患者さんに真摯に対応することです。

西洋医学において、10人中9人に効けばそれは効果がある薬です。しかし、 10人中のうちの1人は治せない。
取り残された10人の中の1人に寄り添うのが、我々の仕事だと認識しています。
西洋医学、東洋医学。それぞれの持ち味を活かし両輪とするのが、今後の医療のあり方だと思うのです。