-検査体制・医療提供体制の抜本的拡充を!-

 

 河内長野市では新規陽性者が32例目まで急増!(8/2時点)

 7月に入り、大阪府では新型コロナ感染症の再拡大が続いています。7月12日には大阪府が示す「大阪モデル」で、府民への警戒レベルが「黄信号」に変わりました。河内長野市でも緊急事態宣言解除後、6月26日に6例目のコロナ陽性患者が確認され、7月に入りすでに26人の陽性患者が発生しています。感染者の年齢も10代~20代が中心でしたが、家庭内感染などの影響もあり、40才代以上にも感染が拡大しつつあります。
 国はGotoキャンペーンを推進する方針を変えておらず、大阪府も大幅な外出自粛要請はせず、ミナミの繁華街の中心部に営業自粛要請をかけるにとどまっています。すでに感染は大阪の中心部だけでなく、衛星都市にも大きな広がりを見せていることから、検査体制を大幅に拡充し、濃厚接触者や無症状感染者を早期に発見・隔離するとともに、重症者が増加することを想定して充分な医療提供体制の確保が急がれます。

 

 検査体制の現状はどうなっているのか?

 河内長野市を管轄しているのは富田林保健所で、3市2町1村(富田林市・河内長野市・大阪狭山市・河南町・太子町・千早赤阪村)の約30万人規模の地域を管轄しています。第1波の時は、緊急事態宣言下でも1日20件程度の検査数でしたが、唾液でもPCR検査ができるようになり、大阪府下でも検査数は増加しています。以下は大阪府のコロナ対策本部会議で示された検査体制の拡充目標です。

 

 

 7月29日、大阪府下では1日当たりで過去最高の221人の感染が確認されましたが、その日の検査実施数は2,092件でした。ミナミなどの繁華街ではPCR検査センターを開設し、重点的に検査を行っていますが、今後府下の各保健所管内でも1か所ずつのPCR検査センターの立ち上げが進められています。富田林保健所管内でも協議されているということですが、府下ではすでに9カ所の保健所管内で検査センターの設置が合意できたと発表されています。(場所は非公開)
 各保健所では、日々大変な業務を強いられており、第1波の時と同様に体制がひっ迫しつつあります。医療機関からの検査依頼に応えることはもちろん、新規感染者一人ひとりの過去の行動履歴を聞き取りし、濃厚接触者を割り出して連絡を取り、PCR検査を受けてもらう「疫学調査」の作業が続いています。そうした方々を中心に検査を行っているため、どうしても検査数には限りがあり、優先度を付けて検査をしているため陽性率も高い割合が示されています。

 

 濃厚接触者の定義とは?  (5月29日付  国立感染症研究所が発表)
  定義は、患者の感染可能期間に接触した者のうち、次の範囲に該当する者です。
 *感染可能期間とは、コロナウイルス感染症を疑う症状を呈した2日前から隔離開始までの期間
 ・患者と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等)があった者
 ・適切な感染防護無しに患者を診察、看護もしくは介護していた者
 ・患者の気道分泌物もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
 ・その他:手で触れることのできる距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策無しで、  患者と15分以上の接触があった者
  (周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)

 

 

 医療提供体制の現状はどうなっているか?

 7月30日時点では、大阪府下全体で新型コロナ感染患者を受け入れる病床は重症病床で188床、軽症・中等症病床で1,069床確保されています。大阪府が示しているコロナ病床確保計画ではフェーズ(段階)が設定されており、現在はフェーズ2で運用されています。以下は7月30日の府対策本部会議の資料です。

 

 

 どの病院がコロナ患者を受け入れているか、またどの病院がコロナの帰国者・接触者外来を開設しているかは原則公表されていません。「コロナ差別」という言葉が生まれましたが、公表することで感染者への中傷やプライバシーの侵害につながる恐れがあるためです。しかし、府下の各医療圏での受入病院数や受入病床数は、5月の大阪府コロナ対策専門家会議で公表されています。

 

 

 南河内2次医療圏では、5月の時点で5つの病院が94床の病床をコロナ感染者専用に運用されています。直近の病床数は公表されていません。南河内地域でも感染が拡大傾向にあるため、今後必要な病床が埋まることの無いよう、感染状況を見ながら適切な病床数の確保が求められます。

 

 

 軽症者の隔離に必要な宿泊療養施設は4カ所に!

 

 軽症の感染者が全て入院すると医療体制がひっ迫してしまうことから、無症状や軽症の方には  宿泊療養施設で一定期間療養・隔離生活をしてもらう必要があります。上記施設はすべて大阪市内の ホテルで、南河内地域で感染した場合でも、必要に応じてこれらのホテルで療養することになります。

   

  軽症者で宿泊療養の対象になる方は以下の通りです。(大阪府の資料より)
 
  以下を全て満たす方については 、原則として宿泊施設での安静・療養の対象となります 。
 □1. 無症状病原体保有者及び軽症患者かつ、感染防止にかかる留意点を遵守できる方
 □2.① ~④の いずれにも該当しない方
  ①高齢者 (概ね 70 歳以上の方)
  ②基礎疾患がある方(糖尿病、心疾患または呼吸器疾患を有する方、透析加療中の方など)
  ③免疫抑制状態である方(免疫抑制剤や抗がん剤を使用している方)
  ④妊娠している方
 □3 .保健所長が症状から必ずしも入院が必要な状態でないと判断したもの
    (本人の症状(熱発の有無等)を確認して判断)

  

 

 早期に臨時国会を開催し、第2波への具体的な対策を!

 感染拡大を止めるために、今あらゆる対策が必要です。医療機関への支援や保健所体制の強化など、 国会で審議すべき課題は山ほどあります。日本共産党は政府に対して、ただちに臨時国会を開きコロナ対策に必要な政治の役割を果たすべきだと主張しています。

 

 

 

 

 

 

 7月に入り、一旦終息したかに思われた新型コロナウイルス感染症が再拡大しています。6月市議会では、富田林保健所管内や河内長野市内で保健所を介さずにPCR検査を受けられる「地域外来検査センター」の立ち上げを求めてきましたが、予想以上に第2波の到来は早く、連日報告される感染者数に住民の不安は一層強くなっています。

 

 毎日発表される大阪府の報道発表資料では、府内全体の1日の検査総数や陽性率、市町村ごとの感染者数は発表されますが、各保健所ごとの検査数や陽性率は情報公開されません。自分が住んでいる地域で検査体制や医療体制がどのようになっているか、疑問に思われている方も多くおられるため、日本共産党河内長野市議団は大阪府に直接以下の申し入れを行いました。

...

・府立の各保健所管内で、1日に行われたPCR検査数と陽性率を毎日公開してください。

 

 

 東大阪市など、中核市の保健所の多くは毎日市内の検査数や陽性率などを公表しています。大阪府は、「地域ごとに人口が違うことや、地域の保健所で検査をした人が必ずしも当該地域の住民ではないことから、余計な混乱を招きかねない」という理由で情報公開を拒否していますが、感染状況の情報は感染対策の土台となるものであり、地域住民に知らせるべきものです。

 

5.国保会計の貯金を使い、市独自に減免措置の拡充を

 

 

 【答弁】
 今年度の国民健康保険料は、市独自の激変緩和措置として国保の貯金から2億円を投入し、保険料の軽減を図った。一方、新型コロナウイルス感染症の影響による減免については、被保険者の感染や収入の状況に応じ保険料の全額が免除されるなど、一定の支援効果が期待できるものと考えている。
 今後は、感染状況や経済状況を注視しつつ、対象年度の延長やさらなる減免拡充の要望を国、府に行うとともに、市としても今後の被保険者の状況を踏まえ、次年度以降の保険料軽減等に国保の貯金を活用したいと考えている。
 
 【私の主張】
 国のコロナ減免の対象になるのは、前年度比30%以上所得が下がる見込みの方だけです。市の独自減免制度で、「事業又は業務の不振、休廃止、失業等により所得が減少した世帯」への減免も、前年度比30%以上の所得減でなければ対象になりません。

所得減少見込みが30%未満の方々にも対応する必要があり、そのために貯金を使うよう求めました。

 

4.孤立する可能性の高い独居世帯や自治会未加入世帯にもいち早く情報周知できる方策の検討を

 

 

 【答弁】
 新聞折り込みや自治会の協力の下、感染予防等の啓発チラシの配布や広報紙での特集記事に加えて、別途、「暮らしと仕事の支援ガイドブック」を発行し、市内全世帯に配布を行うなど、独り暮らし世帯や自治会未加入世帯、インターネットで自ら情報を入手することが困難な方などを含め、全ての市民の皆様に市政情報等を提供させていただいている。

 

 【私の主張】
 今回「人との接触を避ける必要」があったため、独り暮らしの方などは情報が取れずに非常に困ったという声を多くお聞きしています。「ゴールデンウィーク」と「ステイホーム週間」が重なったため、注意喚起のビラを出したり、感染予防対策として広報臨時号を市内全世帯へ郵送した市もあります。市内全47000世帯への郵送は400万円ほど費用がかかるとのことですが、インターネット環境がない方などへ早期に情報を届けるため、緊急事態時には費用がかかったとしても、必要に応じて郵送などの方法を選択するよう求めました。

 

 

3.緊急事態下での市の対応をフェーズ(段階)化し市民へ配布を

 

 

※ 寝屋川市が独自に作成したフェーズ(段階)の表

  国・府の方針を反映して都度見直しを行ったとのこと

 

【答弁】
 市では感染症拡大を可能な限り抑制し、市民の生命及び健康を保持するため「新型インフルエンザ等対策行動計画」や「新型コロナウイルス関連肺炎発生時業務継続計画」を定め、必要な対策を講じている。国や大阪府の方針やフェーズを踏まえ、適宜対策本部会議を開催して対応方針を決定している。今後も第2波の流行に備え、各発生段階における取組や感染予防対策などについてあらゆる世代に分かりやすく情報提供できるよう努めていく。
 
【私の主張】
 全国の自治体の中には、感染状況によって「市役所の開閉 ・公共施設の開閉 ・市立学校・市立保育所の対応・市民への呼びかけ・各種イベント ・市民周知の方法」にそれぞれ段階を設けて、市が現在どのような対策を立てているか、市民に分かりやすく情報発信している自治体があります。大阪府の寝屋川市では、保健所設置市であるため保健所の行政医などにも意見を求めながら、市民により分かりやすいよう独自のフェーズを作られ市民周知を行っています。

 河内長野市は保健所がなく、市の対策会議に医療関係者は入っていませんが、他市の取組みにならって、市民へ分かりやすい情報提供のあり方を考える必要があります。第2波に備えて、市民への情報発信のあり方をさらに工夫するよう求めました。

 

 

 

2.次亜塩素酸水生成装置を配備し、市民へ供給できる体制を

 

 

【答弁】
 消毒や洗浄に広く使われている次亜塩素酸水は、一時は調達が困難な状況となっていたが、現在では数多く市販されており、入手困難なものではない。また、最近、市内で次亜塩素酸水の製造を始めた企業もある。今後感染症が蔓延した場合に備えて企業と協定を締結するなど、民業を圧迫することなく、官民連携による供給体制を整備していくことが有効な対策になる。

 

【私の主張】
 次亜塩素酸水は現在、物品に付着した新型コロナウイルスに対して有効かどうかが検証されています。医薬品ではなく「雑品」という扱いのため、市販品の使用については消費者の判断に委ねられているのが現状です。人体への使用が問題ないのかどうか、厚労省などが方針を示すよう国に意見を挙げています。消毒液が流通せず住民が一番困った時期に、生成装置を購入し希望する市民へ配布した自治体が全国でも複数あることから、有効であれば生成装置を購入し、非常時に配布できる体制づくりを求めました。

 

※ 6月26日にNITE(製品評価技術基盤機構)が次亜塩素酸水の新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について最終報告を発表しました。以下はその抜粋です。

 

 次亜塩素酸水は、以下のものを有効と判断しました。  
  ・次亜塩素酸水(電解型/非電解型)は有効塩素濃度35ppm以上
  ・ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムは有効塩素濃度100ppm以上
 
  なお、今回の検証結果を踏まえると、
  次亜塩素酸水の利用に当たっては以下の注意が必要であることが確認されました。
  ①汚れ(有機物:手垢、油脂等)をあらかじめ除去すること
  ②対象物に対して十分な量を使用すること

 

 

-新型コロナウイルス 第2波への対策を-

 

1.必要とされる方に市内でPCR検査を実施できる体制づくりの検討を

 

 

【質問】
 保健所がひっ迫した事態に備え、保健所を介さずにPCR検査を実施できる
「地域外来検査センター」の立ち上げを検討してください。

 

【答弁】
 現在、大阪府全体のPCR検査数の上限は1日当たり1430検体。富田林保健所管内では5月1日からドライブスルー検査を実施し、1日当たり約20件の検査が可能となっている。この間、検査申し込みに対しては100%実施できている。
 検査に至る手順は、まず保健所に設置されている相談センターに連絡してもらい、検査が必要だと判断された場合は「帰国者・接触者外来」を受診し、PCR検査を受ける流れとなっている。3月からはPCR検査が保険診療の対象となったことから、保健所を介することなく医師の判断で検査を受けてもらうことが可能となった。また、一部の地域では医師会などの協力を得て「地域外来検査センター」を設置し、集中的にPCR検査を行うケースもでてきている。大阪府でも今後「地域外来検査センター」を設置する方針が明らかにされた。河内長野市としても第2波に備え、保健所を介さずにPCR検査が実施できる「地域外来検査センター」の設置に向けて、大阪府や地域医師会と協議していきたい。
 
【私の主張】
 幸いなことに新型コロナウイルスの第1波では南河内地域で大規模な感染拡大はありませんでした。富田林保健所では緊急事態宣言中でも1日20件程の検査数で推移していましたが、電話相談は多い時で1日130件以上あり、ひっ迫した状態となりました。今後、大規模な第2波の感染拡大に備えて保健所機能をひっ迫させないよう、診察した医師の判断で直接検査予約ができる「地域外来検査センター」を、富田林保健所管轄内に複数設けることが必要です。 

 

 16年前には河内長野市にも保健所支所があった!?

 感染症の蔓延時、保健所が果たす役割とは・・

 

 河内長野市を管轄する保健所は富田林保健所で、3市2町1村(富田林市・河内長野市・大阪狭山市・太子町・河南町・千早赤阪村)、総人口30万人超の公衆衛生や感染症管理に当たられています。

 1994年に保健所法が改正され「地域保健法」の施行によって保健所は全国的に減らされました。2004年には大阪府でも14の支所が廃止され、政令市、中核市含めて府内18ヶ所にまで削減されています。この時、河内長野市の保健所支所も廃止となりました。当時の職員体制は常勤医師の所長の他、保健師5名・ケースワーカー1名・事務職2名であったとのことです。

 

  保健所数の推移 1994年~2020年


 
 今回の新型コロナウイルス感染症に対しては、感染経路を遮断するために重要な初期の段階で、PCR検査が受けられないといった事態が起こりました。検査で陽性となった患者の疫学調査を進め、二次感染を防ぐための重要な役割を果たすのは保健所です。そのため、PCR検査センターだけでなく、保健所自体の機能強化も同時に行う必要があります。
 2000年には富田林保健所の職員は72名いましたが、現在は50数名。保健・医療分野で進めてきた統合・再編は見直し、強化・拡充にこそ転じるべきです。

 

 

 

 

 

 

‐市内のコロナ陽性確認は5人、うち4人はすでに退院‐

 

 3月27日に市内で初めてコロナウイルス陽性患者が確認されましたが、その後大きな二次感染はなく、4月17日に5例目が確認されて以降の発生はありません。しかし、また新たな感染が発生することは充分に考えられることから、第2波を乗り切るための医療資源の確保やPCR検査体制の確保などに早急に取り組む必要があります。
 国からは市に対しコロナ対策の臨時交付金3億7000万円が交付予定で、6月中には国の第2次補正予算でさらなる臨時交付金の拡充の可能性もあります。今後も必要な方に必要な支援を届けるために、様々な働きかけを行ってまいります。

 

 

 新型コロナ対策 共産党市議団の提案が次々実現 
  
 日本共産党河内長野市議団は緊急事態宣言の発出後、市に対しコロナ対策に関する様々な申し入れを行うとともに、コロナ禍の影響を受ける個人事業主等の方々に、国や府・市の支援策を知らせ手続きの援助などを取り組んできました。市に対する申し入れは以下の通りです。

① 【実現】河内長野市独自のあらゆる支援策を要請(4月8日)
② 【一部実現】学童保育の3密対策など改善の申し入れ(4月17日)
③ 【実現】お風呂に入れない方の錦渓苑のシャワー使用を求める申し入れ(4月22日)
④ 【実現】水道基本料金の減免を求める申し入れ(4月28日)
⑤ 【実現】広報臨時号など紙媒体による制度の周知を求める申し入れ(5月7日)
⑥  コロナで失職した人を市で臨時雇用するなど緊急雇用対策を申し入れ(5月8日)
⑦  子どもの食と給食関係者を守る申し入れ(5月12日)
⑧ 【実現】不要なアベノマスクを市へ寄付を呼びかけ、有効活用する提案(5月13日)
⑨  国の臨時交付金(3億7千万円)の有効・完全活用を求める申し入れ(5月18日)
⑩  就学援助を受けている世帯へ休校中の給食費支給を求める申し入れ(5月20日)
⑪  就学援助の柔軟な対応と申請締め切り日の延長を求める申し入れ(5月22日)
 

※ 上記の申入書は、日本共産党河内長野市議団のホームページで公開しています☟

  日本共産党河内長野市議団HP http://www.jcp-kawachinagano.com/

 

 

 

 

 平成30年度 国保会計は8,604万円の黒字

 

 9月議会では平成30年度会計の決算認定が行われました。その中で国民健康保険の決算では歳入が137億9,856万円に対し歳出が137億1,251万円となり、差引8,604万円の黒字 となりました。3月議会の中で市は、「平成30年度は1億円程度の単年度赤字になる見通し」と説明していましたが、決算では大幅な黒字となっています。その理由として、①見込んでいた以上の保険料収入があったこと。②特定健診などの受診者が想定よりも少なかったため費用が浮いたこと。この2点が黒字の要因となったと説明しました。この結果、国民健康保険の貯金は9億円近くに膨れ上がることとなりました。

 

 

 黒字分は保険料を支払った国保加入者へ返還を

 国民健康保険の加入者は、59.9%が年間所得100万円未満、83%が年間所得200万円未満の世帯です。家族4人(40代夫婦・子ども2人)で年間所得200万円のモデルケースでは、平成31年度の保険料は年間41万1150円です。年間所得の1/5強を保険料として支払わなければならないことからも、国民健康保険は医療制度として破綻していると言えます。
 加入者は自営業者か退職した年金受給者が多く、高齢の方が多くを占めるため、協会けんぽなど他の医療保険加入者に比べ、病気にかかる割合も多いのが実態です。低所得で病気にかかる割合も高い方が加入しているのに、公費負担を減らして加入者の保険料を引き上げていく運営の仕方では、医療保険としての役割を果たせません。河内長野市では9億円近く、これまで集めた保険料の貯金が貯まっているため「この貯金の多くを保険料引き下げに使うべき」という主張から、今回の決算認定については反対しました。

 

 

 国保の府下統一化で保険料は大幅に値上げ

 平成30年度から大阪府下で国保が統一化されたことに伴い、財政運営の責任主体が市町村から大阪府に移管されました。市町村がそれぞれ独自でやり繰りしながら運営していたものを府下全てで一律に統一したため、平成31年度からは各市町村で大幅に保険料が値上がりしました。しかも河内長野市は国保会計で当時7億円の貯金を持っていたために、保険料の急激な高騰を抑制するための「激変緩和措置」を受けることができず、前年度比9.86%もの大幅な値上りになりました。市は3月議会で「平成31年度から令和5年度までの5年間で、2億2500万円を保険料軽減のために使用したい」とし、今年度は7500万円を保険料の軽減のために支出するとしています。市はこれまでの説明で保険料を貯めた貯金があるにも関わらず、今後5年間で2億2500万円しか保険料軽減に使わないと答弁してきました。しかしこの9月議会で「貯金が9億円近くになり、その黒字分を保険料軽減に使うべきだ」と主張すると、金額は明言しませんでしたが「加入者に還元すべきお金であると考えている」と答弁しました。

 では、9億円の貯金の内2億2500万円以外のお金はどう使われるのでしょうか。

 

 10月から大阪府のアスマイル事業がスタート

 大阪府はこの10月からアスマイル事業という保健事業をスタートさせました。これは、特定健診を受けたり歯を磨いたり、健康チェックをしたり健康講座に参加したりすることで、様々な特典や電子マネーをプレゼントするという事業です。
 府の説明は、「18歳以上の府内在住の方が参加でき、専用スマートフォンアプリ「アスマイル」をダウンロードすることで、ウォーキングや特定健診の受診、 健康イベントへの参加などの健康行動を行った結果にポイントを付与し、一定のポイントが貯まると、抽選に参加できたり、電子マネーなどの特典と交換できる仕組み。専用スマートフォンアプリを利用できない方は、専用歩数計(2,750円)を購入することで参加いただくことが可能」というもので、特定健診の受診者には3000円分の電子マネーが付与されます。(国保加入者のみ) 
 この事業に市独自で追加する形で、河内長野市も特定健診受診者に3000円分の電子マネーを付与する制度をスタートさせています。この事業に国保会計の貯金を使う、つまり40歳以上の河内長野市国民健康保険加入者限定で特定健診を受診すると6000円分(府3,000円+市3,000円を上乗せ)が電子マネーに交換できることになります。電子マネーを付与することで健診の受診率を上げ、生活習慣病の早期発見をすることで、将来かかる医療費の抑制を図ろうとしているのです。昨年度の河内長野市の健診受診率は39%でした。この事業を行うに当たり、令和6年度までに健診受診率60%を目指すとしています。市内の10,000人の国保加入者(約40%超)に健診を受けてもらい3000円分の電子マネーを付与する事業で、5年間で1億5000万円を使うとしています。また、低所得者への保険料減免制度に年間3000万円×5年間で1億5000万円使用し、保険料軽減措置に使う2億2500万円と合わせて、総額5億2500万円が国保の貯金から使われる予定ですが、それでも現状で3億7000万円以上が残ります。スマホやパソコンを操作できない高齢者もおられる中で、3000円を健診受診者のみに配るというやり方がどこまで効果的なのか、今後検証の必要性は大いにありますし、国保加入者から預かった保険料に余りが出たのであれば、それは支払った加入者全員に返還すべきものです。保険料を引き下げることで医療を受けやすくすることこそが、本質的に求められているからです。

 

 維新の国保府下統一化で、保険料を減額するとペナルティ?

 国民健康保険制度には、特定健診の受診率を上げたり保険料の収納率を上げたりすることで国や府より報奨金をもらえる制度があります。この報奨金が平成30年度は1億2300万円ありました。しかし、大阪府はこの報奨金を「保健事業にのみ使用し、保険料を引き下げる財源としては使うな」と市町村に縛りをかけています。保険料軽減に使用した場合、ペナルティとして交付金の減額措置が行われます。河内長野市は今年度、保険料軽減に7500万円を投入し、ペナルティとして約500~1000万円近くの交付金減額措置を受けるとのことです。

 大阪維新の会が推し進める国保の府下統一化は、低所得者や高齢者が多い国民健康保険制度の根幹を揺るがしています。多くの人が会社の退職後などに国民健康保険に加入する時はきます。その時に安心して医療を受けることができる「国民皆保険制度」として国保が運営されるよう、日本共産党市会議員団は高すぎる保険料の軽減を訴え続けていきます。

 

 

-9月議会 市は18歳までの拡充に前向きな答弁-

 

 

 9月議会の決算委員会の中で、こども医療費助成制度の食事療養費について質問しました。

 「子ども医療費助成制度」は子どもの健全な育成と福祉の向上を図ることを目的とし、大阪府と自治体が補助金を出し、河内長野市では「0歳~15歳になった最初の3月31日まで」の児童を対象にしている制度です。通院・入院時の医療費の自己負担額を、月額2,500円に収めることができますが、2015年に大阪府が子ども医療費助成制度における食事療養費の補助を打ち切ったことに伴い、河内長野市も2017年からこの補助を助成対象から外しました。
 入院時の食事代は、1994年までは検査や手術などの治療と同じように「療養の給付」として公的医療保険から給付されていましたが、自宅療養している人との公平性を図るという理由で「療養の給付」から切り離され、患者の一部負担が導入されるようになりました。現状、1食当たり640円が保険基準額となっており、その内の460円が患者の負担金となります。残りの180円は保険給付となりますが、1日当たり460円×3食で1,380円。1ヵ月入院が必要な場合、食事代だけで40,000円を超えることになります。

 

大阪府下 0~4歳児 疾患別入院受療率(平成26年度)


 子どもは疾病にかかる割合も高く、大人に比べ入院が必要となるケースも多いのが実態です。大阪府の統計では、入院が必要な0歳~4歳児の疾患は周産期に発生するものが一番多く、次に呼吸器系の疾患、先天奇形、変形及び染色体異常の疾患となっています。5歳~14歳児では神経系の疾患(てんかんなど)が一番多く、次に呼吸器系の疾患(ぜん息や気管支炎など)や消化器疾患(胃腸炎など)となっています。

 

大阪府下 5~14歳児 疾患別入院受療率(平成26年度)


 自宅で療養できないと医師が判断した病児が入院となり、投薬や検査・手術などと併せて「栄養管理」は治療の上で非常に重要なものとなります。食事療法は医療行為そのものであることから、入院時における食事療養費は「医療費」であり、助成対象に戻すべきだと主張しました。市は、「食事療養費は医療費だと認識している。まずは18歳年度末まで、医療費助成対象年齢の拡大ということに軸足を置いて優先的に検討したい。国や府に補助を入れてもらうよう要望し、財政的な目途が付けば対象年齢の引き上げと、食事療養費の助成等検討していきたい。」と前向きな回答を示しました。

 近隣他市では子ども医療費助成制度の中で、食事療養費も助成対象としています。引き続き、子ども医療費助成制度の早期の拡充を求めてまいります。