インピーダンスの謎4 「バッファーの効果」 | 徒然草 RC2

インピーダンスの謎4 「バッファーの効果」

さて、今まで3回に渡ってインピーダンスの話をして来た訳ですが。
今回は「何故バッファが音質劣化を防ぐのか?」について話してみたいと思います。
と言っても、実は俺自身あんまり分かってないので現時点での理解、と言う事でw


そもそもバッファってなんぞや?ってとこから。
バッファってのは本来は緩衝材の事で、外部から入力された衝撃等を内部に影響を及ぼさせない様にする為のものなんですが、ことエフェクタに関しても同じ様な働きをしてくれるものなんですな。
と言うのも、例えば

ギター→エフェクタ→アンプ

ってなってるとして、仮にギターの出力インピーダンスが1MΩ、エフェクタの入力インピーダンスが100KΩだったとすると、前回話した通りインピーダンスの不整合が起きて信号がロスしてしまう事になる。
そこでバッファをかませて、

ギター→バッファ→エフェクタ→アンプ

とし、仮にバッファの入力インピーダンスが10MΩ、出力インピーダンスが1kオームだったとしたら、ギター→バッファ間も、バッファ→エフェクタ間もインピーダンスの不整合は起きない。
これがバッファの役割。
まぁ現実にはこんなギターもエフェクタもないですけどねwww


んで、ここからちょっと話が専門的になりますので、興味のない方は次の段落まで飛ばしてください。
バッファを組む場合大抵オペアンプを使用したボルテージフォロア回路を使用します。
回路的にはこうなる。

$徒然草 RC2-image.jpg

まぁ要するに増幅率1倍の非反転増幅回路ですね。
これはオペアンプの性質(入力インピーダンスは無限大、出力インピーダンスは極小)を利用した回路な訳です。
オペアンプを使用したもの以外では、例えばトランジスタを利用したエミッタフォロア回路なんかもありますが、まぁキリがないので割愛。


読んでくれた人ありがとう。
飛ばした人、お帰りなさいwww


という訳で、バッファアンプってのは1倍の増幅を行うアンプだって事でした。
そしてその働きは主にインピーダンスを下げる事。
じゃあインピーダンスを下げる事はどんな利点があるのかって事について語ってみる。


まず第一にはさっきも言ったけど、インピーダンスのマッチングの問題。
伝送においては、ロー出しハイ受けが基本だと何度も何度も言ってる訳だけど、バッファーを通す事でギターから直で受けるよりも確実にインピーダンスを下げる事が出来る。
と言う事は、その先の回路(エフェクタなりアンプなり)が期待通りの動きをしてくれるって訳ですね。

また低インピーダンス状態で伝送を行う事で、ノイズ対策にもなる。
インピーダンス状態が高いと言う事はV:Iの割合が高電圧低電流状態な訳で。
この状態では浮遊電波等から生じる起電力が混入した際、ノイズの割合が大きい=ノイズが増えるって事になる訳だ。
逆にインピーダンス状態が低いと言う事は低電圧高電流状態。
この状態でノイズが混入しても(全く0ではないが)あまり信号自体に影響はない。
これがケーブルを長く引き回すときはバッファを使うと良いと言われる所以ですな。

これらがバッファを使う事のメリット。

逆にデメリットはと言うと、バッファってのは回路なので少なからず音質の変化を伴うものである事。
まぁそれ位かwww


とまぁこんな感じでバッファの解説をしてみた訳ですが。
冒頭で言った通り、実は俺自身もあんま良く分かってない部分もありw
ここら辺はまだまだ要勉強ですね(´・ω・`)

ちなみに、いくつかのバッファは増幅率が1倍以上のものもあったりするけど、それらの大抵のものは出力部分でフィルターが掛かる=原音が大きく変化するものだったりします。
こう言う変化に関しては言い出したらキリがないし、変化の方向が自分にとって良いものであればそれはそれで何も問題はないと個人的には思いますが。
でもまぁ、望まぬ変化はない方が良い場合が多いだろうから、そこは一応忠告的な。



いやぁ、改めてインピーダンスってめんどくせぇなぁと再実感ww
皆さんもインピーダンス地獄にはまってみたら良いと思いますよwww