「駆け落ち、しようか」






東京タワーを見たまま、にっしーは言った。





一瞬本気で捉えてしまいそうになった所を現実へと引き返す。







実「マヤさんと?社長から許可が出たんだから、駆け落ちする必要ないでしょ?」


隆「宇野ちゃんと俺が結婚する許可はもらってない」


実「それは、にっしーと私が結婚しないからね」






許可が有る無しの問題ではない。

にっしーはマヤさんと、私はヒロさんと結婚する。








隆「俺と結婚して西島になってよ」


実「にっしーと結婚しなくても西島になるよ」


隆「他の奴と結婚するなって言ってんだよ」


実「私に一生独身でいろってこと?」




隆「俺と結婚しようってことだよ」







違う。本気じゃない。


真に受けてはいけない。








実「これから結婚するのに、そういう冗談やめてよ」





少し笑いながら言うと、強く肩を掴まれた。






隆「冗談じゃない」


実「あの時振ったのはにっしーでしょ」







隆「そうだよ、俺だよ。でも、好きなんだよ。宇野ちゃんのこと好きな気持ちどうしたらいい?」






不安そうで、涙を流しながら言うにっしーに目が離せない。




どうして今なの?


お互い、これから幸せになろうとしているところなのに。


どうして、混乱するようなこと言うの?










隆「お願い宇野ちゃん、もう一度俺を好きだと言って」



実「・・・」



隆「実彩子」







苦しいほど強く抱きしめられる。




回してはいけないのに、私はにっしーの背中に手を回してしまった。






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どのタイミングでにっしー宇野ちゃんのこと?と思うかもしれませんが、それはまた今度。

ヨルソラの番外編として…多分。