長い間、音信不通だった彼と私は昨年、再会しました。

 


そしてバラバラだったパズルのピースがひとつずつ元に戻るように形になっていきました。


彼(K)との出逢いは
遡ること16年前。


出逢うことが
決まっていた、
そんな出逢いでした。

深い関係になるまで
時間は
かかりませんでした。

初めて彼に会った時こそ
緊張したけれど
数時間を共に過ごしてからは
ずっと前から知っている感覚で
彼との時間はとても安心できました。


Kと過ごした時間は
そう長くはありませんでしたが
とても濃い時間でした。

10数年経っても
「あの時、あの場所で彼はこう言ってくれたなぁ」
「ここに彼と来てこんな話をしたなぁ」と
記憶に残っているんです。


私は彼に裏切られる形で
彼との関係を終わらすことになりました。

ある日訪れた
突然過ぎる別れに
私は気がおかしくなりました。


何が起こったのか
しばらくは受け止められずに
いたことを覚えています。


私は彼と別れてから
彼を何とかして忘れよう、
彼なしの新しい人生を送ろうと
いろんなことを試しました。


新しい恋人を作り
楽しい時間を過ごしました。

やりたいことに挑戦して
たくさんの経験と思いでを増やしました。

それでも
ふとした時に
Kの裏切りを思い出しては
胸が締め付けられて
苦しくなりました。

そして元々持っていた男性不信は
Kの裏切りによって増大していたので
ふとしたきっかけで
不信感が顔を出し、自暴自棄になり
当時の恋人に当たり散らしました。

私が急に怒り出し、
暴言を吐いたり
責め立てるので
恋人は混乱していました。

そして何度となく
衝突しました。

私が自分を見失ってる時は
目の前の人は見えていなくて
Kの裏切りを赦せない気持ちに支配されていました。

その怒りは自分でコントロールができないので本当に困りました。

私自身、いつ怒りのスイッチが入るのかがわからないくて怖いし
怒り出すともう止められない...

 

私の身近にいる人たちは

怯えていました。

いつ爆発するかわからない私の怒りに。。。

本当に申し訳なかったな...と
ただただ罪悪感だけが残っています。



かなり長い間私は

「私を裏切ったKを許せない」

「Kだけが幸せになってるなんて許せない」

そう思っていました。


Kとの別れから10年が経ち
私の中のKへの恨みは形を変えていました。


「彼は幸せなのかな」

そんな風に思うようになっていたのです。


私がKのことをどう思ってるかなんて
もはやKには関係ないだろう。

そう思いながらも
日に日に彼へのその思いは強くなり
私は決心をしました。


彼に連絡をしてみよう。

でも彼のメールアドレスも
携帯電話も知らない。

唯一知っている自宅へ
手紙を書いて出してみました。

それが昨年の7月頃のことです。

あんな別れ方をしたので
返事なんて来るはずないと思い
手紙を出したことすら
私は忘れていました。


続きます。