太陽の日差しは暑くても

風はとても清々しくて

秋らしさを感じてきました。

暑い日もあれば涼しい日もあります。

体調管理には気をつけたいと思います。



アドラー心理学ELM勇気づけトレーナー

人おこし・組織おこしリーダー

本橋えつこです。

子どもにイライラしちゃう時

一旦自分に聞いてみる

『私はどうしたいんだろう?』




先日ある研修会に参加してきました。

そこで話された内容は


合理的配慮

について。


合理的配慮とは…

障がいのある子ども、発達のつまづきのある子どもなどが共に学校教育を受けるために、学校などがその状況に応じて提供する、個別に必要とされる支援や配慮のことを指します。


とあります。

これが義務付けられたということです。


いただいた資料は、板橋区の教職員が

必ず持っているものだそうです。

教職員に配布されているものと同じものです。


学校の中での合理的配慮は

きちんとされているのか?

というのが私の疑問。



今回は発達障がい児に

対してということですが

診断をしてもらって

親御さんもお子さんが発達障害であると認識

している場合は

担任にそのことを伝えていただくことができる

ので、学校側も対応できるんだそう。

でも、親御さんがお子さんのことをわかって

いない場合などはどこまで関わっていくのか

教師としても悩むんだそうです。


それに発達障がいと一言でいっても

その子その子で得意不得意が違う

ので、とても難しいと。

発達障がい児の療育や放課後等デイサービス、

大人の障がい者の就労支援をしている

YWCAの代表の方も突出している一人一人の

個性に対応していくには真の理解が必要で

本当に難しいとおっしゃっていました。


例えば、比較的言われているのが

感覚がとても敏感な子。

世の中のすべての音が同じ音量で聞こえたり

して混乱してしまうとか。

でもその反対で、感覚がとても鈍感なお子さん

もいるということ。


私が疑問に思ったのが

『発達障がい』とわかっていれば対応可。

そうでない場合は対応が難しい…って?


発達障がいか否かなんて関係ないような

気がして。


全ての子どもたちを一人一人見ていくこと

で自然と合理的配慮はなされていくのでは

ないかと思います。


教育現場では『個性』を大切に

とかよく言われていますが、実際はやっぱり

勉強させないといけない事柄が多くあって

一人一人の個性よりも指導要領に基づいて

あれやこれやと詰め込んでいく。


現場の先生たちが悪いのではないです。

これは日本の教育システムがどうかしてる

と思っています。


いろんなことをやらされていく先生たち

毎日に疲弊しているのではないでしょうか

もちろんそんな先生ばかりではない

と思いますが。



息子が小学校六年生の時にこんなことが

ありました。

これは配慮なのか?気遣いなのか?

と思ったこと。


息子の小学校では、6年生になると音楽隊を編成します。

これは、6年生全員が必ず何かしらの楽器を担当し、運動会や区民まつりなどで披露します。

楽器は、小太鼓、中太鼓、大太鼓、シンバル、トランペット、トロンボーン、ベルリラ(縦型の鉄琴みたいな楽器)、トリオ(太鼓が横に三つ並んでいる打楽器)、キーボード、木琴…かな。なにか漏れているかもしれないけど…汗


6年生の音楽隊の活動が終わる3学期ごろになると5年生に引き継がれます。

息子が5年生の3学期になった頃、音楽の先生が通りすがりに


「息子さんは音楽隊に参加しますか?」


と聞かれたので、私は、


「えっ?息子はそのつもりだと思いますけど……?」


と答えました。


「あー、そうですかぁ」


と先生。


「楽器はなにを希望しますか?」


と聞かれたので、


「息子からまだ何も聞いていないのでわかりません。息子に確認しておきます。」


と答えたら、先生がまた


「あぁー、そうですかぁ」


と。ここらへんで先生がなにを言いたいのかちょっと察しがつきました。

でも敢えて先生が言いたいことを確認しませんでした。


健常者であれば、いちいち意思を確認せずに「そうするものなのだ」という前提で全員何かしらの楽器を担当して音楽隊に参加させられるはず。(学年の中には音楽隊に参加したくない児童だっていると思うのです…)


そして、自宅に帰り息子に聞きました。


私:「音楽隊には参加したい?」

息子:「したい!」

私:「楽器はなににしたい?」

息子:「ん~~~、太鼓がいいなぁ」

私:「わかった。じゃ、今度音楽に時間に先生に聞かれると思うから太鼓がいいって言ってね。」

息子:「わかったーーー」


後日、音楽の先生に息子の希望を伝えました。

太鼓といっても、大太鼓、中太鼓、小太鼓、トリオとあります。

先生の意向としては、ミスが目立たない中太鼓がいいのでは、ということだったので、息子に確認することを伝えました。


息子に確認したら、中太鼓でいいと。


でも、みんな担当したい楽器があるので、必ずオーディションがあることを先生から聞かされていました。

息子は、麻痺がまだあり、リズムよく均等に叩くことが難しいこと、楽譜を簡単には覚えられないなどがあるので、先生からオーディション用の楽譜をいただき、家で息子と毎日練習しました。

幸い「太鼓の達人」の太鼓が自宅にあったので、それを使って毎日練習きゃぁ~


先生のご配慮もあり、息子は中太鼓に決定しました。


中太鼓に決まってからまた家で毎日練習。

毎日練習していくうちに、だんだんとリズムよく叩けるようになってきました。


そうすると次の問題が…


音楽隊パレードなので、演奏しながら行進したり、編隊組んだりしていきます。

叩くことで精一杯なので、二つのことを同時に行うことは息子にとって私たちが思っている以上に大変なことでした。

叩くと足が止まる、歩くと手が止まる…

今度は、自宅で足踏みしながら太鼓を叩く練習~~てれ(苦笑)


6年生に進級してからは、すぐに運動会もあるので、音楽の時間は音楽隊の練習が多くなります。

ある日、用事があって学校にいたとき、音楽の先生に息子の様子を聞いてみました。

すると、


「あぁ…、そうですねぇ…」


となんとも引きつった笑顔を浮かべて、


「マーチングのところは、隊から離れてもらってもいいですよ」


と。

心の中で


「えっ、そんなにダメなのかぁ・・・


と思ってちょっと落ち込みましたが、


「息子に聞いてみます」


とだけ答えました。


その日、息子に聞いてみたら


「みんなと一緒に音楽隊をやりたい!」


というので、さらに自宅で強化練習…てれ(苦笑)

歩きながら叩くことはできるようになったのですが、マーチングでは、ただ行進するだけではなく、編隊を組んでいくので自分がどのタイミングでどこに行けばいいのかを把握するのがその次の関門で…

そこは、毎日一緒にいてくださる介助員の方と相談し、休み時間を使って練習を重ねていってくれることになりました。


ある日、音楽隊パレードの練習がある時にこっそりどんな様子なのかを観に行きました。


す・る・と…


ぜんぜんできてるじゃ~~~~~ん!!

みんなと一緒にちゃんと歩いてるじゃ~~ん!!

ちゃんと太鼓たたいてるじゃ~~ん!!

まったく違和感なく音楽隊の一員になってるじゃ~~~ん!!


嬉しくて嬉しくて、練習風景を見ているだけで涙が止まらくなってしまいましたうーっ

練習見てるだけでこんなに泣いてたら、本番どうなるんだーーーと思ってしまうほどにっしっし


頑張ったね、息子。

誇らしさ1000倍くらいでした。


当日ももちろん頑張ってましたよピース


息子の頑張っている姿を見るに付け

息子の計り知れない可能性や

頑張りは私たち家族に多くの勇気を

くれます。

そして、その姿を喜んでくれる人もいます。



音楽の先生からいろいろと話を頂いたとき

これは息子や私に対する配慮なのか

気遣いなのかと思う反面、みんなと同じように

できない息子を排除するのかという思いも

ありました。


とても複雑な思いがありましたが、

いちいち反応することなく

障がいがあったって自分の意思がある

息子の気持ちに寄り添いました。


息子は発達障がいではないので

学校側の『配慮』はまた違うものだと思います。

が、息子のように対応される障害児も

珍しくないのかなとも思いました。



大事なのは


一人一人と向き合うこと

色眼鏡で子どもを見ないこと

子どもを一人の人として接していくこと



そんな気がします。