有料老人ホーム紹介センターは悪じゃない | ケアマネ時々卓球、時々その他

ケアマネ時々卓球、時々その他

仕事は介護、プライベートでは卓球を中心に、その他もろもろ思いつくままに書いてみます。テキトーな独り言です。

 

(1)施設の探し方を知らない

先日、我が社に「老人ホームを紹介して欲しいんですけど・・・」という問い合わせの電話があった。我が社は在宅のケアマネであり、老人ホームについては役所に聞いてくれと返事をしておいた。

 

つまり介護が必要になった時、更には老人ホームに入れたいという人が出てきた時の相談窓口というのは意外と知られていないもの。実は介護というのは一般の人にとって身近な存在ではないのだ。

 

更に実際に聞かれるのは「何処のホームが良いのか?」という質問。特養を含めてだが、自分にとって都合の良い所というのはそれだけ競争相手も多いという事だ。つまり喫緊に入所させたいというのであれば、費用や場所などの条件を下げなければ乗り切れない。

 

そんな中、有料老人ホームについては、私は100%紹介センターを通すことにしている。

 

(2)有料老人ホームとは

有料老人ホームとは民間が経営している施設である。近年、その数は爆発的に伸びている。厚生労働省の資料を見ても、毎年1000施設ほど新しい施設が立ち上がっており、令和4年の段階で16000ほどの施設が存在する。

 

他の資料を見れば、施設数だけで見れば特別養護老人ホームよりも多い。

 

だから施設の利用者確保は熾烈を極める。

 

新聞広告にも入っているが、今まで聞いたことも無いような田舎にドーンと施設が立つこともある。その施設の敷地にはゴルフ場があり、プールがあり、夜はバーも営業される。そういうラグジュアリーな施設に惹かれる人はいるだろうが、実際にそういう余生を満喫できるかといえばそうでもないというケースは見られる。

 

そこで我が社にも営業に来る施設も多い。そこで「私は紹介センターを使う」というと露骨に嫌な顔をして「手数料を払わないといけないから、直接紹介してくれ。」という所もある。

 

そういう所は何か問題があると思っている。

 

おそらく有料老人ホームは高齢者にとって最後の高い買い物になる。人生の終の棲家として余生を送る場所でもある。とすれば聞いていないとか、間違いの無いようにしたい。そこで出て来るのが紹介センターである。

 

紹介センターにお願いすれば、施設の紹介から見学などの手配もしてくれる。契約書のチェックもしてくれるし、トラブルがあれば中に入ってくれる。

 

すべての施設が阿漕とは言わないが、もしトラブルになった時の法的後ろ盾は個人は弱い。そういう事が無いようにしたいと思う。

 

更に言えば手数料を払う事すらケチる施設は所詮それまでと思うのだ。

 

(3)悪者にする意味が分からない

紹介センターへの手数料が問題になっているが、では紹介センターへの手数料が個人から支払われるものになったら、勿論使う人は激減する。

 

と同時に施設とのトラブルに悩む人は急増するだろうと思う。

 

それは施設が悪いというだけでなく、思い通りに行かないとか、こんなはずじゃなかったという個人の思い込みや、見通しの甘さによることもあるのだ。

 

当然、悪徳ホームの魔の手にかかる人もいるだろう。

 

そうした意味でも紹介センターは私は当てにしているし、悪者だとは思わないのだ。

 

それで認定制度を設けるというが、それはつまりその団体にお金が入る仕組みを作っただけで、この団体や制度は意味はあるのか?と素朴に思ってしまう。そんなことをしても世間の人には分からないし、施設側としても「だからどうした?」という話である。別に施設の負担が減るものでは無いだろう。

 

まあ、何か問題があると思われるものに業界団体や職能団体が出来て、「資質向上」「資格」「研修」などでお金を集める仕組みを作りたがるが、これもその一つなんだろうと思う。