悪魔の水 | 木下半太オフィシャルブログ「どんなときも、ロマンチックに生きろ」Powered by Ameba

悪魔の水

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はい。日本酒のことです笑
なんで、悪魔かっていうと、あまりにも美味しくて調子にのってぐでんぐでんになっちゃうから笑

最近、発掘した三軒茶屋にある、この店はまずお通しにお粥が出てくるの。
なんか、呑む前に胃が温かくなるのは嬉しい。

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立ち呑みで、ええ雰囲気やろ?
ただ、呑みすぎには、ほんま気をつけないとね。

この店じゃないけど、先月、凄い酔っ払いを目撃したよ。
もうね、ランボー怒りのアフガンみたいな酔っ払いだった。OLだったけど。
年の頃は、30代前半かな?
美人なんだけど、一緒に呑んでいたのが明らかに上司なの。んで、明らかに不倫なの。
泥酔したOLちゃんが叫ぶわけ。
『奥さんといつ別れてくれんのよ!』って。
シルベスター•スタローンばりの泣きそうな顔で。ランボーよりもロッキーだよね。

上司、苦笑いするしかないよね。
周りの客も合わせて苦笑いしちゃって。
『うちのゴーヤは苦くないでしょ』
て、大将自慢のゴーヤチャンプルをおれ食べてたんだけど。やっぱり苦笑いしちゃって。大将ごめんなさいだよ。

OLちゃんの怒涛の攻撃は続くわけ。
『約束したじゃない! 熱海で!』

この二人、温泉行ったなと。店内の客、全員が思ったよね。不倫旅行したな、と。

『そろそろ帰ろうか』
上司、苦笑いしながらお会計したんだけど、OLが立てないのよ。ロッキーだから。ハート、ボコボコにされてるから。
いや、ロッキーていうより、カウンターでうなだれてる姿は、矢吹丈だわ。明日のジョーだわ。明日は、絶対、二日酔いのジョーだわ。

店内の客、全員、思ったよね。
『立て! 立つんだ! ジョー!』って。
『やかましいから、早く帰るんだ、ジョー』って。

上司、なだめるしかないよね。店内の視線が冷たいから。
『わかった、別れる』
って、小声で宣言して。
『明日、別れて!』
やっぱりジョーだわ。明日までしか待てないんだもん。
『明日は無理だけど、きっと別れるから』
上司、声小さいから、まさに蚊が鳴いてるから、OLちゃんの怒りの炎にガソリン注いでることに気づいてない。
そうなったら、OLちゃん罵倒するよね。
『このクソチンコ!
合体しちゃった。下ネタのツートップが合体しちゃった。これ、最強ってことでしょ? イチローと松井秀が合体したみたいな感じ?  もしくは、モーガン•フリーマンとジャック•ニコルソン?  それはただのおじいちゃんになっちゃうか。
クソチンコ発言に、他のお客さん、笑い堪えられなくなって。おれの隣のおじさんは唐揚げについてたレモンかじって、酸っぱさでごまかしたりして。
『わかった!別れる!明日別れたらいいんだな!』
上司が反撃に出るものの、所詮は、クソチンコ。勝てないよね。
『証明して。指輪外して』
OLちゃんが上司の手を掴んで力任せに薬指から引っこ抜いたよ。リングを。お祝いのシャンパンみたいにスポン!って。
『おい!  やめろ!』
『別れるならいらないじゃん!』
OLちゃん、指輪を捨てようとしたけど、いい捨て場所なくて、思わず入れたよ。
熱燗の徳利に。指輪を。ちゃぽんって。
『こらー!』
テンパった上司が、反射的に徳利に人差し指を突っ込んだら、指が抜けなくなって。
ほら、居酒屋の大将、いろいろこだわってるから、徳利も先がシュッとしたデザインなのよ。
上司、徳利を割ることができなくて。これ以上他のお客さんに迷惑かけないでくれって大将に怒られて。
指に徳利ハメたまま、泣きじゃくるOLちゃんの肩を抱いて帰っていきました。

本当、怖いよ。お酒。
みなさんも、酒は呑んでも飲まれるなをモットーにいきましょう!