2016リーグ戦後半戦が始まる前の各チームの状態は?広島編
2016年6月21日 ゲーム無し 32勝36敗3分けの4位
交流戦をセ・リーグが惨敗で終え、6月24日からリーグ戦が再開される。全チームほぼ半数の試合を消化し、絶好調の広島、一進一退の4チーム、1弱になってきたヤクルトと3つに分かれてきました。リーグ戦再開を前に阪神以外の5球団を分析してみました。 セ界の貯金を独り占めしている広島 鬼門の交流戦を唯一勝ち越しの3位(11勝6敗1分け)で乗り切り、トータル40勝29敗2分けで、2位とのゲーム差は6という独走状態です。
投打において、かなりうれしい誤算がありチーム状態としては最高。ゲームがない4日間が逆に恨めしいと思っていることでしょう。 まずは投のうれしい誤算は、ハーラートップを走る野村祐輔。2012年の新人王であり、2年目も12勝を挙げるも、3,4年目と伸び悩んでいた若き投手が、セ・リーグの最多勝の8勝を挙げています。
明治大学時代、シーズン防御率0.00を成し遂げた野村でしたが、プロでは安定感がありませんでした。しかし前田健太が抜けた今シーズン、その穴を埋める活躍を見せています。ここ2年4点台だった防御率も、2.41と格段に良くなっています。
打のうれしい誤算は、鈴木誠也で決まり。交流戦最後のオリックス3連戦は、鈴木の独断場となりました。1,2試合目は、連続でサヨナラアーチをスタンドにぶち込み、3試合目も決勝のホームラン。3試合連続となる決勝アーチは球団20年ぶりの快挙でした。高校時代からパンチ力があり、将来のトリプルスリー候補として期待が大きかったことは事実です。
高卒ルーキーながら、1年目から徐々に一軍試合出場数を伸ばし、勝負の4年目となった今年は完全にレギュラーの一角となりました。今後かなりマークされると思いますが、それを乗り越えると、いずれ赤ヘルの4番に座っている気がします。
広島の快進撃には外国人選手たちの活躍も欠かせません。開幕投手となったジョンソンは、最優秀防御率を獲得した昨年同様に安定感にあるピッチングを展開。7勝を挙げて野村に次ぐ勝ち頭になっています。さらに広島では異例のシーズン途中での来期以降の3年契約を発表するなど、今後も大黒柱としての活躍が期待されます。そして勝ちゲームの方程式として、ヘーゲンズ、ジャクソンの二人が定着したことは大きいです。ともに1点台の防御率で9回のクローザー中崎につなぐ役割がはまっています。
彼らに加えて主砲エルドレッドは現在故障中もホームラン2位。代わりに昇格したルナも勝負強い打撃を披露しています。 この絶好調チームには、昨年先発そしてセットアッパーをつとめた大瀬良の名前がまだありません。大瀬良の出遅れを感じさせない恐ろしい状況ですが、先発の一角として復活した時には、さらに強いチームになっているかもしれません。この若いチームが怖いのは怪我と勝負ところでの経験の少なさ。しかしこのまま独走してしまえば、そんな心配は不要になるかもしれないくらい好調さが衰えそうもありません。