2016年の岩田は大ブレイクの予感!
毎年打線の援護が乏しく、爆発した勝利数をかせいだことのない岩田投手。自身のキャリアハイは2008年の10勝ですが、敗戦数も同じく10でした。通算成績は53勝67敗と14の負け越しですが、防御率は3.08と先発投手にして合格点の数字です。シーズンで貯金を稼いだのは、たった2回で最大でも2です。
しかし、その岩田投手が、2016年はなぜかキャリアハイの予感がします。その理由は昨年の秋まで遡ります。新生阪神を背負う金本新監督は、競争を煽るためあえて投打のレギュラーを指名し、それ以外の椅子は自ら勝ち取れと宣言しました。投手でいえば、メッセンジャーに藤浪、セットアッパーの福原といわゆるタイトルホルダーが並びましたが、その中には岩田の名前もありました。
このクラスは開幕レギュラーを確約するので、オープン戦の成績などは問いません、その代わりに開幕にしっかり調整してくださいという無言のエールでもあります。復活した藤川だって、先発ローテーションを争う立場でした。そしてこれまでの岩田であれば、争う立場だと思ったのが一転、レギュラーを指名されたわけですから、気合が入らないわけはありません。
先日のオープン戦でも、しっかりと存在価値を出してくれました。6回を投げて被安打6ながらも無失点。5奪三振もすごいですが、やはり無四球を評価したいです。前日は藤浪が登板するも、マリンスタジアムのマウンドにあわず、5回途中で降板。被安打6で奪三振5は全く同じ数字でしたが、与四死球はなんと6で3失点です。
やはり四死球が得点につながるという典型的な例でした。もちろん普段めったに投げることがなく、風の影響が強いマリンスタジアムであったことの違いはあります。ですが藤浪クラスであれば、そのへんは乗り越えていかなければならない壁でしょう。おそらく藤浪、岩田はいわゆる裏ローテで開幕2カード目の3連戦を任されることになります。
先陣を切るのが藤浪でしょうが、もしも好不調の波が激しく、初戦で星を落とすことがあったとしても、それをしっかり岩田がカバーしてくれそうです。先発5番手では、相手もおよそ5,6番手です。初めてレギュラーとして認められて挑むシーズン、岩田に注目してみたいです。
新しい顔だらけの2016年の阪神タイガースの上位打線もなかなかイイ
3月17日のオープン戦は、1番レフト高山、2番センター横田、3番サードヘイグの上位打線でプレーボールでした。昨年は誰一人いなかった選手たちです。3人揃って安打を放ち、それぞれが結果を出してくれています。特に横田は本当に実戦に強いです。ここまで打率4割を超えており、この成績だととても二軍に落とせそうにありません。
もちろん開幕スタメンだって夢ではありません。高山という大学No.1バッターが阪神に入り、お尻に火がついたのか、キャンプ、オープン戦の好調持続は、ちょっと予想外でした。掛布二軍監督も喜んでいることでしょう。
高山はともかく、横田もほぼ一年生のようなものですから、早々にプロの壁にぶつかるでしょうが、どこまで金本監督が粘って起用するかも見ものシーズンとなりそうです。