悪夢のような出産から
数日
私自身もたくさんの山を越え
何とか無事に車いす移動も可能に
息子は倉八家ご用達の印鑑屋さんで
名前鑑定もお願いしてみてもらう
｢みんなの中心にいて、いつもまわりにたくさんの人に囲まれて、
誰からも愛される星の下に生まれました。
お父さんお母さんの相性も抜群によく、愛情いっぱいで育ちます。｣
そう言ってもらってすごく喜んだことを憶えてるな～
ようやく車椅子までの移動も時間をかけて出来るようになったので、
看護師さんに｢会いに行ってみる？｣と聞かれ、
正直会ってみたいのかわからなかったけど
とりあえず車椅子でNICUに行く。
保育器に息子が見えた。
涙が溢れて溢れて止まらなかった
声さえかけられなかった。名前もなかなか呼んであげられなかった。
｢ごめん、ごめん。お腹の中で守れなかった。ごめん、ごめん｣
謝ることしか出来なかった
｢赤ちゃん触れてみます？｣と看護師さんの言葉にも大きく頭をふった。
本当に私の子供？こんな小さいのに・・・
現実を受け入れられなくて
認められなくて・・
触れられない、私、触っちゃいけない。私お母さんの資格ない。
私がお母さんになろうなんて思うのが間違いだったのかも。
気持ちが追い付かない。
主人に謝ることしか出来ないメールを送った。
「ごめんなさい。私はお母さんになってよかったのかな？
どうしていいか分かんない。」
主人からは
｢ごめんなんていらんねん。二人とも生きてるやん、それ以上のことはないねん。
俺の子やで！大きくなるに決まってるわ！
もし、ちゃんと月満ちて生まれてても、仮死状態やったかもしれないで、
障害もってたかもしれないで。今やから、逆によかったんやわ
枝美が守ったんやん！あいつも枝美守ったんやん、今枝美の為に頑張ってるやで。
可哀相なんかじゃないよ！おれらの愛情いっぱい育ててやったらいいやん｣
私はお母さんでいていいんだ
私が強くなって守るんだ。
生命力を信じなきゃ。
ゆっくりゆっくり大きくなるのを見守ろう。いっぱいいっぱい愛してやろう。
ちょっとずつ現実を受け入れられるようになってきた。
８５２ｇで生まれたわりには本当に順調で
先生たちからも「奇跡だよ」って言ってもらえるほど。
体重は６００ｇ台にまで落ちながらも
ゆっくりゆっくり成長していった。
私も驚異の回復を見せ退院
毎日息子に会いに行く生活を始める
はじめて抱っこしたのは
生後50日を過ぎてたな
軽いはずの息子がすごく重たく感じたな。
嬉しくてあったかい涙が頬を流れたな
右の眼の１/4をレザーもかけたけど
それ以外は本当に何もなく順調に退院を迎えた息子。
退院後私は息子を大きくすることに必死になりすぎて
周りが見えなくなっちゃう・・・
その話はまた今度