手のひらの地球儀


ROOKIES-卒業-

監督: 平川雄一朗

出演: 佐藤隆太/市原隼人/小出恵介/高岡蒼甫/城田優/中尾明慶/桐谷健太

2009年 日本



 春。ニコガク野球部の面々は3年生になり、教師で野球部監督の川藤(佐藤隆太)も復帰。評判はまだまだイマイチながら、新入部員も2名、メジャーを目指す赤星(山本裕典)と、平塚(桐谷健太)をエースと勘違いして崇拝する濱中(石田卓也)が加入した。こうしてニコガク野球部は再び甲子園に向けて駆け出した。

 ところがそんなある日、不良にからまれた赤星を庇ってキャプテンの御子柴(小出恵介)が骨折をしてしまう。病院でギプスの御子柴を前にして、部員たちは予選突破を固く誓う。

 そして予選を迎えたニコガク野球部。エースの安仁屋(市原隼人)の前には、中学時代からのライバル、笹﨑高校のエース川上が立ちはだかる・・・・。



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 もんのすごい宣伝していましたね、この映画。TBS、相当力入れてるな~と、ヒシヒシと伝わってきました。

 これだけ宣伝して、映画がズッコケだったらどうするの?という不安はなかったのでしょうか?なかったのでしょうね。自信があったのでしょうね。

 まぁ、それも納得です。期待以上のとはいかなかったけれど、期待に副うくらいの映画には、なっていました。


 テレビドラマが大前提。その延長線にある物語なので、ドラマさえ見ておけば、ずんずん進む展開にもすんなり溶け込めます。キャラクターを認識する労力もほぼいらないですしね。


 そのキャラクターなのですが、気になったのは、安仁屋のキャラがちょっと変化してるところ。病院に御子柴を見舞ったときとか、多摩川の土手でマネージャーの八木と話すときとか、ん??と思うところがいつくかありました。なんか違うのです。


 それに比べて、佐藤隆太の演じる川藤先生の演技はブレない!一貫した役作りです。ずっとこの役をやりたかったと言うだけのことはあります。

 この言葉はパフォーマンスではなく、本当なんです。なぜ知っているかと申しますと、弟が隆太くんの学生時代の友人なもので(顔見知りじゃなくてちゃんとした友人です(笑))。学生時代から隆太くんは、「いつか川藤役をやりたい」と言っていたそうです。夢をひとつ叶えましたね。

 ま、私は隆太くんの目の端にも留まっていなかったと思いますが、とりあえず、結婚おめでとう(*^▽^ノノ゛☆


 小出恵介が演じる御子柴も相変わらずいいですね~。役を崩さず、それでいてちょっと成長した感じとかがよく出ていました。


 生徒役の彼らが、アップになればなるほど高校生に見えないことについては、もう触れるのはやめましょう。←触れてるけど。見過ごすに限ります。


 ただどうしても見過ごせないのは、野球技術。技術は一朝一夕につくものではありません。だからせめてフォームくらいは上手く見せてほしい。のに。

 安仁屋~~。ピッチングフォームは、まぁまぁそれなりに形になっているでしょう。けれど、とてもじゃないが、ホームランバッターのバッティングではない!硬いしちちこましい!あれじゃ遠くに飛ばんぞ!と、どうにも苦情が毀れてしまいます。


 なんだか安仁屋=市原隼人に手厳しいコメントになってしまいましたが、決して市原くんが嫌いなわけではなく、むしろ好きです。市原くんが演じる安仁屋も嫌いじゃないです。出番が多いのでダメな部分も目立っちゃうのです。←フォローになってない・・・。



 原作は森田まさのりの漫画『ROOKIES』。この原作の大ファンの私。とゆーか、ドラマが始まったとき、知人の男性2人から原作が面白いと薦められ、基本的に少年漫画好きの私は一気に大人買い。見事にはまって、「ROOKIESサイコー♪」です。


 で、そのサイコーの原作と、テレビドラマ&映画。ある程度は別物だと理解しているつもりですが、そこは!と思うところもあります。


 その1。湯船。なぜあんな「ニャ~Ξ^'^Ξ」なキャラに・・・。原作でも「ニャー!」の台詞はあるけどさ~、ここぞの台詞だし、「ニャ~」じゃなくて「ニャー!」なのよ。五十嵐くんの湯船も可愛いけどさ~。原作の湯船が上位ランクに好きなキャラだけに、このフニャリ湯船はショックでした。もうオリジナルキャラと捉えるしか逃げ道がない(笑)。


 その2。濱中。彼の場合は逆で、映画版が全然可愛くない。ヘナチョコでオチャラケで、どーしよーもない濱中。可愛いのが救い。ところがどっこい、映画の濱中は可愛くなかった。これにもガックリでした。


 その3。映画のラスト、グラウンドでの一人一人の語りシーン。はっきり言って、不要。原作にないエピソードを盛り込むのはおおいに結構。盛り下げさえしなければ。

 この前段階でやや感動モードになっていたのに、涙おもいっきり引っ込みました。見せ場のつもりが、ただの見世物になってしまっていました。

 他にもいい見せ場がたーくさんあったのだから、こんな泣け泣けの長回しシーン、ないほうが格好良くおさまったと思います。


 フー。読み返すと批判だらけだΣ(・ω・ノ)ノ! おかしい!今さらだけど、おもしろかったんですよっ。思い入れがあるだけに熱くなってしまったのです。こんなに熱く観ているってことで、ご勘弁を。


 川藤先生が掲げた、“夢にときめけ!明日にきらめけ!”。このスローガンにぴったりの、熱血教師とともに走るニコタマ野球部の熱い夏。泥まみれの汗と涙が、夢と明日に光ります。

 笑いも忘れません。笑えるシーンが時間の都合上少ないけれど、少しでも入れていこうとする製作者側の心意気も見えます。そんなちょっとドジというか間抜けなシーンも魅力のひとつです。

 それらをひっくるめて、ROOKIESなのです。ホームベースを駆け抜けるがごとく、あっと言う間に駆ける高校時代。泣いたり笑ったり暴れたり(笑)。どれも輝くひとコマです。

 こんな生徒を卒業で送り出す先生は、間違いなく泣くだろうな~(笑)。


 渡部篤郎が扮するヤサグレ風記者が、見る者の気持ちを代弁してくれています。

 「いいよなぁ、高校野球って。」。うん。この一言に尽きるでしょう。


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