「チェルノブイリと同じ」=福島の印象、ノーベル賞作家語る―東京外大

時事通信 [11/28 19:54]

ベラルーシのノーベル文学賞作家、スベトラーナ・アレクシエービッチ氏(68)が28日、東京都府中市の東京外国語大で名誉博士号の授与を受け、学生との対話に臨んだ。


証言集「チェルノブイリの祈り」で知られる同氏は、前日まで訪問した福島県の印象について「複数の都市と村を訪れ、遠くから原発も見た。チェルノブイリで見聞きしたのと全く同じ」と語った。

国の避難計画や補償について疑義を呈した同氏は「ロシアと同様、日本の社会には“抵抗”がない」と指摘。祖父を亡くし、国を提訴した女性らへの現地取材を踏まえ、それがさらに積み重なっていれば「国の態度も変わったかもしれない」とした上で、別室も含め詰め掛けた700人余りの聴衆に「自分の中に燃えるろうそくを消さないように」と訴えた。