(この記事のざっとのルートです)

 

宗谷岬では、最近「白い道」というのが話題だというので、行ってみることにしました。

白い道というのは、「ホタテの殻を敷きつめたフットパス」という話です。

 

フットパスだから、歩くための道。車じゃダメだろう…ということで、白い道の終点近くの「宗谷公園」に車を停めて、少しだけ歩いてみることにしました。

(実際には、歩いている人はいなくて、狭い道を車がビュンビュン、ほとんど車のための道になってました。)

 

宗谷公園。誰もいません。

利尻・礼文でもよく見た、厳島神社がありました。

 

鳥居は天保六年とあります。1835年。

 

ひっそりと、「旧藩士の墓」というのもありました。

幕末、ロシアの南下政策に対する警備のため津軽・会津・秋田藩から藩士が派遣されてきていたとのことです。こんな極北の地に…どこをどう通って来たのだろう。

 

で、白い道。1キロほどを歩いてみて、Uターンして戻ってきました。

戻り道から。急坂の先に海。

白い道と青い海、確かにいい眺めです。

でも車が多くて歩くのに向かない。

 

道に敷きつめられた大量のホタテ殻。こんなにどっから持ってくる?

 

車に戻り、宗谷岬へと向かいます。

どうも特徴がよく分からない「周氷河地形」。上から見ると分かりやすいのかなあ。

 

この日、稚内~宗谷岬は強風となりました。

海はベタ凪に見えるが??

 

よく見るとサギさんor鶴さんがいっぱい。ごく浅いので波が立たないんですね。

 

宗谷岬に到着。さすがに人が多い。

 

前に来たときよりもお天気は良かったのですが、やっぱりサハリンは見えず。

 

宗谷岬の先の、最北端の地、弁天島。

海に降りていく階段から撮りました。

 

今回も、最北端のガソリンスタンドで給油して、「最北端給油証明書」と、手作りのホタテ貝殻のお守りをもらいました。

安田石油、変わらず営業していてよかった。

 

宗谷岬から先は、初めて走る道です!!

 

紋別までのオホーツク沿岸は、有名な観光地もなく、鉄道もなく、バスもごく少なく、なかなか行けない場所。

だからこそ行ってみたい・走ってみたい。

 

宗谷岬からオホーツク海沿いをすすみます。

周氷河地形の丘陵地帯はまだ続いています。

 

丘の上、景色のよさそうな所があったので停車(宗谷丘陵展望パーキング)。

傾いてきた陽があたり、雄大で幻想的。

 

丘を降りていく。雄大な光景は続きます。

 

向こうの杉林?その手前に筋のように刈り取ってあるのは何だろう??

宗谷岬からのこの国道238号、オロロンラインに負けず劣らずの絶景路線です。

人が来ないのがもったいないくらい。

 

猿払村に入りました。

時々漁港がありますが、通過すると何もなくなります。

 

オホーツクの波が打ち付けるだけ。

 

猿払村中心部に入り、ホタテの加工工場の横を通ったら、ホタテ殻がすごい高さで積み上がってました。

あれを「白い道」に敷くのかもな~。猿払といえばホタテ、です。

 

猿払村中心部のセコマで、猿払村がつくったインスタントラーメンを購入。

これ、帰宅してから食べてみたら、大きな耳つきホタテがまるごと1個入り、ホタテのスープが香り、すごく贅沢なインスタントラーメンでした。

660円だったか?ちょっと高かったけど、それだけのことはある。

 

セコマの買い物後、さるふつ公園内の「ホテルさるふつ」へ。

猿払村には宿泊施設が少なく、ホテルさるふつは貴重な存在です。

さるふつ公園内にはホテルにキャンプ場、バンガローもあり、ホテルのレストランもお風呂も一般客が利用できます。

 

昨夜の「てしお温泉」も同様で、こういった施設がこのあたりの各自治体に一つはありました。コインランドリーのある宿も多く(猿払はなかったが)、長めの旅もしやすい。

北海道らしいです。

 

ホテルさるふつでは、夕食付のプランにはしておらず、レストランで好きなものを頼みます。

もちろんホタテです。

お刺身。

 

ホタテカレー。

 

こちらは、ホタテの焼きカレー。

猿払でホタテ食べて満足です。

お部屋は質素だけで止まるには十分、とてもリーズナブルなお宿でした。

 

朝。

駐車場のたくさんの車を見て気づいた。キャンプの人だけじゃなくて、車中泊の人もいっぱいいたんだ。

北海道、本当にどこへ行ってもキャンピングカーをたくさん見ます。

こんなにキャンピングカーって使われてるんだ…と知りました。

 

朝のお散歩。

すでにオホーツク海に陽は高く昇っています。

海沿いにモニュメント。

 

何だろう…と思ったら、ホタテの化石群。

 

4000万年前のホタテの化石、40トンだそうです。

発掘されたのが、中頓別鍾乳洞周辺。今日これから行く予定の鍾乳洞です。

 

砂浜が伸びる海岸。

 

陸側は、牧場でしょうか。

 

公園内のパターゴルフ場を歩いてたら、向こうに白い山が見えました。

あれもたぶんホタテの殻。やっぱりすごい量。

 

ホテルの朝ご飯をいただいてから、今日も出発します。

海と反対側には、牧場がひろがります。

 

国道をしばらく南下し、ポロ沼という沼を過ぎた所で村道「エサヌカ線」という道路に入りました。

なんかよく分からないけど、エサヌカ線って最近、人気があるらしい、ということで走ってみる。

 

おお……

左に海。道の両側にはエサヌカ原生花園がひろがる、まっすぐの道。

ず~っと、ず~っと、ひたすらこの光景が続いて行きます。5キロほど。

 

ところどころ、左の海側に入る道がういています。

行ってみた。ダートだった。

ここも白い道になってます。

 

ほどなく行き止まり。車を停めて、踏み分け道を降りていきます。

 

ちょっと下ればすぐ、砂浜。

何もなくて。素晴らしい。

 

あたりは、エサヌカ原生花園。花々が咲いています。

 

ヤマハハコ(たぶん)。

 

ナデシコ。

時々バイクの人もやってきます。エサヌカ線、バイクに人気です。

 

エサヌカ線に戻って走り続けます。

1回右に曲がったので、ここで終わりかと思ったら、すぐ左に曲がり、また真っすぐの道になりました。

 

今度は少し内陸に入った道です。両側の風景がさっきと若干違います。

原生花園ではなく、牧草地になりました。

再び、走っても走っても、この風景。ず~っとず~っと、続いて行きます。

ところどころ、路肩に停車できるスペースもちゃんと造ってあります。写真撮りたくなるもんね。

 

エサヌカ線からちょっと離れて、モケウニ沼という所へ寄ってみました。

このように、ちゃんと表示も出ていましたが、遊歩道は閉鎖されていました。

沼は道からチラッと見えただけ。

あっちこっちに湖沼あり原生花園あり、自然豊かだけに、全部の遊歩道を維持していくのは負担が大きいのかなあ。

(昨日も長沼~パンケ沼間の遊歩道が閉鎖されていたし…)。

 

エサヌカ線に戻り、さらに真っすぐの道を走り、17キロに及ぶエサヌカ線を走り通しました。

その人気の訳がよく了解できました!オロロンラインと双璧。

(ところで、なんで全く何もないところに道を造ったんだろう?こうやって観光客を呼ぶため?)

 

 

猿払村はここまで。浜頓別町に入ります。

すぐ、海沿いにベニヤ原生花園。ここも来てみたいと思っていた所。

小さな案内所が1つと、展望台が1つ。

案内所には、ちゃんと係の人がいます。

ストーブがありました。点いてはいませんでしたが、朝は点す日もあるそうです。

 

案内所で地図をもらって、出発。

けっこう花があります。サロベツより多い気がします。

エゾミソハギ。

 

ハマヒルガオ。

 

黄色いハンゴウソウ。林立する枯れたのは、エゾニュウ。

 

ここにもお約束のように、海沿いの細長い沼、潟湖があります。

 

丘を登った先が、海です。

 

砂浜に出ました。今日2回目の砂浜。

 

砂浜に咲いてた、面白い花。枯れてるみたいだけど、これが花。

ハマボウフウ?

 

これは、シルバーリーフで細長く花茎が伸びています。何だろう。

 

よく見たヤマハハコ。

 

サロベツ湿原に較べると、歩けるエリアがさらに広いです。

ショートコースを歩き終わりましたが、さらに道は続きます。

ロングコース、行ってみました。

(これが、あとで後悔するくらい、遠かった……)

 

ツリガネニンジン。

 

「スズランの丘」という高台。春にはここに、スズランが咲くのでしょう。

 

点々と沼があります。

この道、いつまで続くのかな~~と思いながら、戻るに戻れないので歩いて行きます。

 

 

いちばん奥まったエリアにきました。

ワラビを発見。

ここらの林の中で、キツネも見ました。

 

これはカラマツソウじゃなくて、エゾオオヤマハコベという花らしいです。

 

ようやく、戻る方向へと道が曲がりました。

↑この写真、遠くにポツンと、入り口の展望塔が見えています。

↓写真をうんと引き伸ばさないとわからないレベル。

まだまだ遠い…

 

この原生花園で、木道が設置してある所はここが初めて。

 

このあたりは湿地でガマの穂が揺れています。

 

これはクサレダマ。

 

いや~遠かったー。広かったー。

ようやく戻ってきました。

最初にもらったパンフレットの地図は、ずいぶんデフォルメしてあった…ということが、あとから判明。だから思ったよりずーっと、遠かったんだ。

 

入り口の展望塔に登りました。下にあるのが案内所です。

ベニヤ原生花園、サロベツ湿原より地味だけど、広大でさらにワイルドな雰囲気があって、こちらもとっても良かったです。

 

ベニヤ原生花園から車でちょっと行くと、クッチャロ湖。

 

広い湖です。キャンプ場とホテルがあるけど、手漕ぎボートなんかはなくて、静か。

 

のぞき込むと浅いです。で、水が茶色く見える。

 

クッチャロ湖は、ラムサール条約に登録されています。

国内最多のコハクチョウの飛来地なんだそうです。冬は白鳥の湖。

 

クッチャロ湖で休憩したあとは、いったん海岸を離れて、内陸へと向かいました。