2016.11

 

東福寺の喧騒をあとにして、東福寺駅から、京阪電車で、また宇治方面へ。

こんな車両でした。

混雑時には、座席を撤去して、ドアになるんですねー。初めて見ました。

 

この日は宇治のふたつ前、「黄檗」で降りました。

静かな住宅街をすこし歩くと、黄檗山萬福寺。黄檗宗大本山。

総門。

 

総門を入って、鍵の手に曲がって、三門。

 

広々とした境内に、たくさんの堂宇が建ち並んでいます。

 

江戸時代のはじめ、明から渡来した隠元禅師が開いたお寺。

明の様式そのままの建築。お経などの儀礼も明代のものがそのまま、今も続けられているという。

 

だからいろいろ、珍しいものがありました。

こんなのとか…?

(これは、いんげんまめ太郎というチープ感あふれるキャラ…三門を入ったところにありました)

インゲン豆は、黄檗宗とともに、隠元禅師がもたらしたモノだそうです。

いんげん豆だけじゃかくて、スイカも、レンコンも。

それからこの、孟宗竹も。

 

境内の通路にはこのように、四角い石が並べられています。

黄檗様敷石というそうです。

分かれ道の手前には、それを知らせるように、長方形の石が一つ、埋め込まれています。

 

三門があると、次に本堂があるものなんですが、ここではその間にもう一つ、天王殿という建物が建っています。天王殿のご本尊は、布袋さま。

弥勒菩薩の化身なんだそうですが…

まあずいぶんと、リラックスしたお姿で。お腹丸出し。

 

布袋様の周囲の四天王は、まあふつうなんですが。

 

 

布袋様の後ろ側には、韋駄天。

 

そして、天王殿の奥に、ようやく本堂、大雄宝殿。

人がいっぱい映っていますが、団体がひとついたからで、そのほかはチラホラ、いたって静かな境内でした。

屋根のそり返りの角度、屋根中央の飾り、左右の壁の丸窓、みな中国風でエキゾチック。

 

 

本尊は釈迦三尊像なんですが、脇侍は迦葉・阿難です。やっぱりちょっと違う。

 

本尊の周囲には、十八羅漢像。

 

(この写真だと、電車の吊り革をつかんでるみたい)

 

 

回廊の天井、これが黄檗天井だそうです。

 

大雄宝殿のさらに奥にある、法堂。

 

ここの勾欄は、卍くずし。柱の基盤のこの四角い形も珍しい。

日本最古の建築物・法隆寺の金堂、五重塔にあった卍くずしが、一番最後に日本にやってきたこの黄檗宗の寺院で、また復活したわけです。

 

雲版(うんぱん)。本堂に出頭するよう、叩いて知らせる道具。

 

コチラは、開版(かいぱん)。時を知らせるためのもの。叩かれてすり減っています。

 

(開版、体験コーナーもありました)

 

あちらこちらに見られた、桃のデザイン。

 

 

ずうっと、回廊がめぐっています。

 

黄檗樹。きはだ。

この木が、中国の萬福寺周辺に多かったから、黄檗山萬福寺となったそうです。

 

そのほかの堂宇も「中国」を感じさせます。

 

 

庭園には、ちょっと不思議な丸い石。

 

このあと、すぐ隣に建っている資料館(文華館)を見学しました。

歴代の祖師の図、隠元禅師の使っていた香合とか、如意(棒です。伸びたりはしないが)とかが展示されていました。

隠元師の日用品って、別のものを、先日トーハクで見たばかりのような気がします。

 

 

さて、萬福寺は出たのですが、せっかくだから、黄檗宗と一緒にもたらされた精進料理である、普茶料理を食べていくことにしました。

(萬福寺でも食べられるようなのですが、予約が必要。それに、基本的には大皿料理なので、人数も必要なんですね。)

 

萬福寺のすぐそばのレストランに、普茶料理という表示が出ていたので、入ってみました。

一つ一つ、順番に運ばれてきます。

ごま豆腐から。

 

 

華やかな揚げ物で締めくくり。

ごちそうさまでした。

 

昼過ぎに、JR黄檗駅から、奈良線で京都に戻りました。

 

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