2016.11

 

手首骨折はしているのですが、予定どおり、宇治への旅に出かけました。

 

1時ごろ、京都駅到着。JR奈良線に乗り換え。

昔の山手線を思い出す黄緑色の車両で、天井には扇風機がついていて、しかも、回っていた!とてもあったかい日でした。

 

海外からの観光客含めいっぱい人が乗っていて、この人たち、全部宇治へ行くのか?と思ってたら、稲荷駅(伏見稲荷)でほとんどの人が降り、ガラガラになりました。

 

宇治線は、線路のすぐそばまで、家々が建ち並ぶ、庶民的な雰囲気のする路線でした。宇治が近づくにつれて、ところどころに茶畑が見えてきます。

 

宇治駅で下車。

駅前の観光案内所で、パンフレットをもらい、ついでに、無料の宇治茶をいただきました。とってもおいしかったです。

 

宇治橋。

 

宇治橋の手前を右折すると、平等院への参道になります。

さすがにお茶屋さんが多い。

 

とても賑わっています。

 

紅葉は盛り。


平等院に到着しました。

浄土式庭園の中に建つ、鳳凰堂。

屋根の上では金色の鳳凰が、午後の光に輝いていました。

昔は宇治川の流れが、すぐそばまで来ていたという。

 

正面からみると、阿弥陀如来のお顔が見えるようになっています。

 

鳳凰堂に入るのは、平等院拝観とは別のチケット。時間指定で1回50人と制限がありました。

50分後の回しか取れなかったので、時間がくるまで、平等院の中を散策、見学することにします。(時間が余るかと思ったら、他にも見どころがいっぱいで、足らなかった。)

 

まずは梵鐘。

これはレプリカで、本物は鳳翔館(博物館)にありました。日本三名鐘(他は神護寺・三井寺)の一つだそうです。

<姿形の平等院・声の園城寺・銘の神護寺・勢いの東大寺>とも。

梵鐘の形って、見比べたことがないので、みんな同じように見えてしまいますが…

そう思って見ると、スリムで女性的かもしれません。

 

鐘楼を降りて、鳳翔館へ。

さきほどの梵鐘、屋根の上の鳳凰、そして雲中供養菩薩の一部など、ここに本物が保存・展示されています。近くでじっくりと眺められるので、とても見ごたえのある展示でした。

 

2013年、鳳凰堂修復工事の完成記念として、東京のサントリー美術館にて、雲中供養菩薩像などがやってきて、展示されました。私も見に行って、素晴らしいものだなあ…とビックリしましたが、それ以来の再会となりました。

でも、こうやってはるばるやってきて、現地で見るのが、いちばんいいものですね。

 

菩薩たちが持っている、いろんな楽器の説明が興味深かったです。

 

 

時間になり、集合場所に集まり、この回のチケットを持った50人とともに、いよいよ鳳凰堂の中へと案内されました。案内の方が、説明もしてくれます。

(内部は写真は撮れません)

お堂の中いっぱいに、定朝の手になる本尊、阿弥陀如来坐像。

周囲にあまりスペースがないので、50人の人がはいると、ギュウギュウではみ出しそう。もともとこのお堂、人々がいっぱいやってきて、お参りするような場ではないことが感じられます。

池の向こうから、はるかに拝む場としてつくられているようです。

 

天蓋も豪華絢爛。そして周囲には、先ほども見た、雲中供養菩薩像。

本物と、レプリカ(本物は鳳翔館)が混ざっていますが、レプリカはツヤツヤしているので、見分けがつきます。

見にくいのですが、壁面にも絵が描かれていました。

 

名残惜しい気持ちを残しつつ、時間になって退席しました。

 

 

鳳凰堂の尾楼。

 

 

鳳凰堂以外の建物も見ていきます。

中には入れなかったけど、浄土院(浄土宗)の養林院書院。桃山城の遺構とのこと。

 

 

天台宗の、最勝院。(平等院は、浄土宗と天台宗の共同管理。どの宗派にも属さない)

 

 

源頼政の墓地。以仁王の乱にて自刃。

 

観音堂。この前に、立派な藤棚がありました。

鳳凰堂以外は地味な作りです。

そうでないと鳳凰堂が目立たないものね?

 

 

平等院を出て、宇治川のほうへ。

 

橘橋をとおって、中洲(橘島)へ。

この中州に、「宇治川先陣の碑」があるはずだったのですが、工事に伴い一時的に撤去されていました。

 

上流のほう。

 

下流側を見ると、宇治橋の向こうを、奈良線の電車が渡っていきます。

 

様々な歴史の舞台。

 

宇治川の対岸を、少し川上に歩くと、興聖寺。ここも紅葉の名所。

 

 

ここにも梵鐘。

 

琴坂。短い坂ですが、門から本堂まで登る、この坂の紅葉がきれい。

 

 

 

興聖寺から、また川下へと戻ります。途中、お茶の福寿園の工房もありました。

 

宇治神社。

宇治の名水といわれる、桐原水。一口いただきました。

 

ここでは、小さい兎の置物を売っています。そのいわれ。

宇治という地名は、兎道稚郎子(うじのわきいらつこ)から来ているのですね!

 

宇治神社を出て、少し上に登ると、宇治上神社。こちらは、世界遺産。

 

こちらにも、桐原水が湧いていましたけれど、水面が地面と同じ高さなので、なんだか、これを口にしようとは思えず……

 

本殿、拝殿ともに国宝。

こちらは拝殿。1215年ごろ。

 

うらに回ると、寝殿造りの内部が見えます。

 

こちらが、本殿。現存する、最古の神社建築。1060年ごろ。

 

祭神が三体(応神天皇、その子・仁徳天皇、その弟・兎道稚郎子)なので、さい銭箱も3つ。

三棟の内殿を横に並べて、共通の屋根をのせた形式は、珍しいんだそうです。

でも、拝殿本殿ともに左右対称ではなく、左側の、兎道稚郎子の部分が、若干幅広くとってあります。宇治だもんね。

 

春日神社(重文)。鎌倉時代。

 

 

夕方になってきました。

宇治川の向こう、平等院のほうに日が沈んでいきます。

極楽浄土へと阿弥陀如来が導いてくれるのを念じつつ。

宇治茶の三色団子を食する。

 

あっさりしていて、おいしかったです。

 

 

京都駅から来る時にはJRでしたが、帰りは京阪電車に乗ってみることにしました。

まあ…京阪の宇治駅って、平等院の形をしてる!

 

京阪宇治線で、中書島。

中書島で京阪本線に乗り換えて、東福寺まで。

京阪電車って、緑だけじゃなくて、いろんな色の車両が来ます。

緑色のが多かったけど、宇治線は、車内のつり革まで抹茶色でした。

 

 

続きます。

 

 

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