似鳥鶏 河出書房新社 2020年9月

 

 

特殊能力を有し、知力・体力も常人以上、さらに性格も温厚で、犯罪など起こさないはずの「花人」による日本初の殺人事件が発生。警視庁捜査一課の火口竜牙は、花人警察官・水科此葉とともに捜査を開始、ほどなく事件は解決する。しかしその矢先、第2、第3の犯行が―急展開する本格ミステリ!




「花人」という架空の優秀な種族を作り上げ、「花人」と「常人」の対立、差別を描いている。
人が差別してしまう感情、それによって起きる弊害。
いろいろ考えさせられる。

グレーのページで語られる、火口、水科、草津それぞれの生い立ち。
そこに彼らの悩みがあった。

常人である火口は、花人との能力の差に
花人である水科は、花人だから、何でもできると思われていることに・・・・・・・・
そして、
草津警部補は、以前「氷狼」と言われていた。それが、今は、「昼行灯」となった。
なぜ?


ひとつひとつの謎解きも面白かったが、
終盤に向けて違う形をみせる。

そして、クライマックスへ。
ドキドキの場面だった。

お気に入り度★★★★