柚月裕子 KADOKAWA 2019年4月



任官5年目の検事・佐方貞人は、認知症だった母親を殺害して逮捕された息子・昌平の裁判を担当することになった。昌平は介護疲れから犯行に及んだと自供、事件は解決するかに見えた。しかし佐方は、遺体発見から逮捕まで「空白の2時間」があることに疑問を抱く。独自に聞き取りを進めると、やがて見えてきたのは昌平の意外な素顔だった…。(「信義を守る」)


最後の証人」 「検事の本懐」 「検事の死命」に続く佐方シリーズ。

「裁きを望む」「恨みを刻む」「正義を質す」「信義を守る」の4編からなる短編集。

短編集といえど、ひとつひとつの話の内容は濃く、
1編だけでも、長編の読み応えがある。

罪は、まっとうに裁かれなければならない。という佐方の信念。
少しの疑問も見落とさないで、真実を追い求める姿が素晴らしい。





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