炎色反応って聞きおぼえがありますか?
いくつかの元素は燃焼により、特有の色を示します。
美しい花火の色はこれを利用して作っています。
左からカルシウム、銅、ナトリウム、リチウム
銅は青緑、バリウムは黄緑と教科書には書かれています。
写真にはありませんが、実際に見ると、バリウムのほうが強い緑に見えます。
透過色で見る青はうすい色。(バーナーの青い炎って無色に見えるでしょ?)
なので、肉眼で見ると、黄緑のほうが緑!って感じがします。
では、なぜ燃やすと特有の色が見えるのでしょう。
原子の構造にヒミツがあります。
実際の原子の姿とは違いますが、わかりやすくイメージしてもらうとこんな感じ。
すっごく小さな粒の原子ですが、その原子はもっと小さな粒の原子核と電子から出来ています。
電子はすっごい高速で動き回っていて、どこにあるのか捕まえられませんが、
とにかく原子の表面は電子が動き回っているのです。
燃焼によりエネルギーが加わると、電子の動きが激しくなります。
すると、もといた場所よりも原子核から離れたところに飛び出すことができます。(励起されたといいます)
大きなエネルギーを持った状態は不安定で、安定な元の状態に戻ります。
その時に捨てられるエネルギーが光となり、目に見える波長のものがあると炎色反応として見えることになります。
いろいろな波長の光になりそうですよね。
だったら決まった色になるかなーと不思議に思いませんか?
燃焼のエネルギーも大体同じくらい。そのエネルギーで飛び出せる範囲も同じ。
だからもとに戻るときに、放出されるエネルギーも同じ。
K,L,Mと名前のついている電子殻の間隔は(もちろん原子核とK殻の間も)電子のサイズから考えるとものすごく離れています。
太陽から地球まで、太陽から冥王星までと考えるのと同じくらい。
もっとかもしれません。
ですから、離れたところに移動するのは簡単ではないのだと考えます。
では、もっともっと強いエネルギーを加えたら、どうなるのでしょう?
可視光以外も区別出来たら、どんな風に見えるのでしょう?
そして、電子殻の間には何があるのでしょう?
きゃー!まだまだ、科学には夢がいっぱいです。