ここでは透明帯のおはなしシリーズ―⑤として、ヒト以外の動物の透明帯についてお話します。

 

下図に、透明帯が白く光る処理をした卵子の写真を示します。

右にあるハムスターやマウスの卵子は比較的小さく、動物の体の大きさを反映しているようにも思えますが、ブタ、ヒト、ネコの卵子はほぼ同じです。

その直径は、小さい卵子のせいぜい2倍くらいですφ(^o^)。

正確に言いますと、成熟して最大に達したヒトの卵子の直径は約150μm、マウスは約85μmです。

ウサギ、イヌ、ウシの卵子もこれら大きい方の卵子と同じくらいの大きさです。

ゾウやクジラも同じくらいだそうです。

体の大きさはとても異なるのに、卵子のサイズにあまり差がないのは、体内で受精する哺乳類にとって、受精に都合の良い大きさなのでしょう。
 

 

 

ところで精子の大きさはどうでしょう。

実は、体の大きさと精子の大きさは、全く関係がありません

なんとマウスやハムスターの方がブタ、ヒト、ネコより大きく、運動も活発なのです(゚ロ゚)。

 

 

体の小さな動物の精子にたくましい生殖能力が備わっているのは、おそらくこれらの動物が肉食動物の餌食になる弱い動物だからでしょう。

種の保存のために、子どもをたくさん残す能力を獲得したと考えられます。

 

言い換えれば、子どもをたくさん残す進化を遂げたからこそ、被捕食者であるにもかかわらず、現在、繁栄していると言えます。

動物の生殖活動において、卵子は安定(恒常)性を、精子は変化(進化)を担っているのですね (^・ェ・^)(^._.^)。
 

 

 

以前の記事もご参照ください

 

透明帯のおはなし―①そもそも透明帯って必要なの?

透明帯のおはなし―②もしも透明帯がなかったら・・・

透明帯のおはなし―③ヒトでも発見!透明帯遺伝子のない卵子

透明帯のおはなし―④「透明帯が硬くなる」ってどういうこと?

透明帯のおはなし―⑤卵子の大きさは動物によってどれくらい違う?

透明帯のおはなし―⑥哺乳類以外の動物にも透明帯はあるの?

 

ハナブロテーマ「精子と卵子」

 

 

文責:

[研究開発部門] 

長谷川 昭子

医学博士、兵庫医科大学非常勤講師、日本受精着床学会評議員
 

[理事長] 塩谷 雅英

 

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