†フェイク ラブ† -9ページ目
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『なぁ、お前いつヘルスの面接行くの?』


ようじは髪をセットしながら、鏡越しにあたしを見て訊いてきた。


『…今、店探してるとこ』
消え入る声であたしが答えるとようじは『ふーん』と興味なさそうに言った。





あたしは今、歌舞伎町のキャバクラで働いている。


今の店に勤めて半年たつのに芽が出ない。

頑張ってるつもりなんだけど、この半年で指名客はほとんどいないに等しい。

仕方ないかな…あたし可愛くないし。


でも、ようじはこんなあたしを『可愛い』って言ってくれる。

『好きだよ』って言ってくれる。

あたしもようじが好き。

だからあたしがこの前『付き合って』って言ったら
『俺ホストだし、付き合ったらお前に苦労かけるからそれは無理』って断られちゃったんだ。

だから『あたしは好きだからどんな苦労も耐えられる』って言ったら
『俺、彼女には色んな意味で一番に支えて欲しいんだよね。精神的にも、売り上げ的にも…。そんなのるうには無理だろ?』って見つめながら訊いてくるから、あたし叫んじゃった。


『あたしが彼女になったらようじのエースになる!エースになってようじを支える!!』って。


そしたら手も繋いだ事なかったのに、ようじがあたしの事ギュッて抱きしめてくれたんだ。

『俺と付き合ってください』って抱きしめられながら告白されて…

見事るうとようじは付き合う事になりましたぁ!

そして二人はいつまでも幸せに暮らしましたとさ♪

ちゃんちゃん♪






なんてわけにはいかず。


週⑥日出てて今のあたしの月収は35万くらい。


ようじはNo.②だからけっこうな売り上げをあげてるんだよね。

話を聞いたら一番お金を遣うお客さんだと150万前後。


あたしの今の収入じゃエースになれないじゃない!


『稼げる仕事って…何だろう…』

あたしが呟くと、ようじは『今のエースはヘルスで働いてるみたいだよ』と言った。

『ヘルス……』

『るうは可愛いからヘルス行ったらNo.①になれると思うよ』

『No.①…』

ヘルスかぁ…
風俗の子ってあたしよりブスな子ばっかりなのかなぁ
…だったらあたしでも売れっ子になれるかも!

『ようじ、決めたよ!あたしヘルスで働く!!』

『るう、まじで言ってんの?』

『うん!ヘルスで働いていっぱい稼いでようじを支えるよ』

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