N先生は私より少し年下で
大きな声で気さくにしゃべる体育会系だった。
具合が悪くなる前は体育会系の人が好きだった。
ケンカもするけど裏表がないノリが良い。
具合が悪くなって話す事が苦痛になり
すっかりニガテになっていた。
「こんなにクスリ飲んでるの?これじゃクスリ漬けじゃない」
「寝れないって気付かないだけで寝てるんだよ」
健康で食べれないとか寝れないって事が
まったくない人に何言っても無駄
半分死んでるようなボ~ッとした状態で
言葉は通り過ぎていった。
何回目かの診察日に
「アナタの話聞いてそういう症状はないか調べたんだよね
甲状腺の検査してみない?」
子供の頃から体調が悪く
甲状腺の病気の遺伝性は気になっていたので
何回か検査は受けていてクリアしていた。
「最近の検査はいつした?」
「3年くらい前です」
「だったら検査技術も進んでるからやってみようよ」
甲状腺の事などスッカリ忘れてたから
とにかく検査する事にした。