『七度笑えば、恋の味』古矢永塔子(著)
感想
沢山の方のブログに登場しているこの作品。
おまけに、わぐまさんの評価が★5つ!
前回読んだ、古矢永塔子さんの作品
「今夜、ぬか漬けスナックで」でも、↑と同じようなことを書きましたが…
何となく、表紙とタイトルで若いお姉さんの恋話かな?と引っ掛かりはあったものの読んでみて…
今度の作品も、良かったです~
ここからネタバレありです
単身高齢者向けマンション『みぎわ荘』で働く主人公の桐子28歳は、自分の容貌に強烈なコンプレックスを抱いていて職場でもうまく人間関係を築けない。
夫との関係も冷え切っていたある日、『みぎわ荘』の最上階の住人で72歳の匙田さんに「居酒屋やぶへび」に連れていかれ、ここで出会う悩み多き人達との交流と温かい料理を通じて、桐子の心は少しずつほぐれていき…桐子と匙田さんの絆も深まり…44歳差の恋に発展するのか?
桐子のコンプレックスは想像とは違いましたが、それ故に沢山、辛い目に遭っている。
人前で食べない匙田さんにも実は、辛い経験がありました。
そして、インスタの世界で写真映えする写真をアップすることで理想的な夫婦を装う桐子の夫。
自分の存在価値をそこにしか持てない夫に現代のSNSの世界を考えさせられました。
匙田さんもカッコ良かったけど、大人びた小学生の祥太郎君も素敵な子でした♡
こちらの作品、 「日本おいしい小説大賞」受賞作! だけあって、おいしい料理シーンにもホッコリきたけど、心の描写が細やかに描かれていて、特に後半にグッとくる場面が幾つもありました。
さらさら読めて読後感爽やかな作品
やっぱり、古矢永塔子さん良いですね!
最後までお読みいただき有難うございました(*^^)v