★諒に暴れて欲しかった麻也王子→小説「ディスティニー・アンダーグラウンド」18-49 | ★ツイ恋:BLロック王子小説「ディスティニー・アンダーグラウンド」ブログ(別ブログで更新中)

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過去に傷を持つ美貌のロックギタリスト・遠藤麻也(まや)はボーカリストの恋人・日向 諒(ひゅうが・りょう)と東京ドームに立つが…●閲覧者さまの性別・恋愛嗜好不問♪
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 …すると、ドアをノックする音がした。麻也は取りあえずゆっくり起き上った。

麻也のツアー用の大きなバッグを持って入ってきたのは鈴木だった。


「麻也さん、もうリハーサルの時間なんですが…


あと、マンションからざっとですけど、着替え持ってきました。


諒さんには置手紙おいて。スタジオでも話しますけどね。」


と言うと、麻也のお気に入りのコーヒーのペットボトルを差し出され、


麻也はひと口それを飲んだ。


すると鈴木は、麻也が一番心配していたことを教えてくれた。


「...社長の方から諒さんに、麻也さんをしばらくここで預かると話したそうです。


諒さんは、いつもとは違って落ち着いた様子で、ひと言、わかりました、と…」


何となく麻也は寂しい気もしたが、確かに諒も最近は様子がおかしいし…


「社長は何を理由にしたの?」


「あの...陰で引き抜きの話がひどくて、忙しい諒さんも巻き込まれると困るから、って。」


じゃあ、自宅の諒もひとりの時の方が危ないことになるのでは...


あまりいい理由に思えなかったが、諒が納得したというのならまあいいか...


でも、やっぱり寂しい...


そして、これからスタジオで諒に会ったらどんな顔をすればいいのか...


そして、こんな下宿生活がいつまで続くのか...


ツアー開始までできるとはとても思えない...


何より、諒との息が合わなくなってしまうだろうし、


それは特に古くからのファンにすぐバレてしまうだろう。


それに...


(...やっぱり何より、諒のことが...)


「じゃあ、麻也さん、もうそろそろ...」


鈴木に促されて、麻也はのろのろと立ち上がった...