自殺はダメと言っている人ほど

実は一度や二度考えたことがある人ではないでしょうか。

わたしもパパさんも安楽死を希望している。

だけど、日本で認められてる?

ネットで検索すると、どうやら

某繁華街で安楽死させてくれるところが

あると知り、一緒に行ってみた。

いかがわしい雰囲気の雑居ビルの合間を

くぐり抜けてたどり着いた先は・・・

こんなところに石垣の急な階段!びっくり

恐る恐る

「あの〜安楽死希望の者ですが」

と尋ねると、まるで住職のような仙人のような

男性が現れて

「それは、それは、さぞ苦しかったことでしょう。

お望みは叶いますよ。

ただし、気をつけていただきたい。

一度契約すると取り返しは出来ませんぞ。

それでもよろしいのですか?」

はい、覚悟を決めてきました。

「分かりました。ではその方法を

説明しましょう。

貴方方は病院へ行ったり、健康診断をしたり

しますでしょう。

その行った先の何処かでさせていただきます」

はい、分かりました。

10月に入り、わたしはインフルエンザ予防接種

を打ちに行きました。

死にたい人が予防接種?ニヤニヤ

と思うかもしれませんが、

痛かったり、苦しむのはイヤなのです。

いつも以上にドキドキするわたし滝汗

看護師さんが、

「少しここを押さえていてくださいね」と

いつものように言った。

ゆっくり目を閉じた。

このまま眠くなり逝ってしまうのか・・・

すると、「もういいですよ」

あれ、わたし生きてる?

看護師さんはクスッと笑った。

「そうねぇ、予防接種で亡くなった方は

ゼロではないけれど、えりりんさん

毎年受けていて、今まで大丈夫でしたよね?

そう簡単に死にませんよ」

そうか、そう簡単には死なないのか。

次に訪れたのは健康診断。

胃カメラやバリウムの前に飲まされる

液体の中に混ぜられているのでは・・・

今回も何ともなかったアセアセ

おまけに全て「異常なし」ニヤニヤ

なんか、イヤだな毎回ドキドキするのって。

パパさんも同じことを考えていた。

まるで、死刑囚がいつ訪れるか分からない

その日を待つかのようだ。

もう、やめたい!

だけどやめられないんだったチーン

私たちは病院へ行かない努力を始めた。

適度な運動、良質な睡眠、栄養バランス

すると、何故、安楽死したかったのか

分からないほど毎日が楽しくなってきた!

絶対に病院へ行くものか!真顔

それから何十年が経ったのであろうか。

契約を結んだあの場所へ行ってみようと

なった。

階段をのぼりながら、想い出話をしながら

歩いた。

最初はどうなることかと思ったけれど

こんなに健康で長生きするとはなぁ。

たどり着いた先には観音様がいらっしゃった。

「ようこそ、よく頑張りましたね。

疲れたことでしょう。ゆっくりお休みください」

ありがとうございます。

なんて気持ちの良い疲れなんだ。

空気が美味しい

空が青い

小鳥のさえずり

少し昼寝でもしようか。

わたし、パパさん没。

享年95歳。


おしまい