2019.9.23MOLの会報告 | ひろじの物理ブログ ミオくんとなんでも科学探究隊

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 先日、娘とMOLの会に行ってきました。

 10月5・6日の「青少年のための科学の祭典」の直前予備実験をかねた会。ぼくと娘も5日にスタッフで参加します。

 

 前回のMOLの会でやった実験の再実験が主だったのですが、どういうわけか、うまくいきません。みんなでこれが原因じゃないか、いや、あっちじゃないか、など、迷走しながら検討会。

 

 実験は、思い通りにはいきません。とくに、交通信号反応のように複雑な反応は難しい。

 

 前回の報告と一部重なるので、まず新しいものから。

 

 

 岡田さんが取り出した四角いブロック。なんだかきれいです。

 

 

 この写真をよく見ると、中がいろいろな形のブロックの集合体になっているのがわかります。

 

 室内を暗くしてライトを当てると・・・

 

 

 光を色分解することができます。

 

 ははん、これはプラスチックの各ブロックの表面に薄膜を貼り(蒸着かも)、薄膜干渉で特定の色を取り出しているな・・・と推測。

 

 

 こちらは正面から撮った写真。あきらかに、ブロックごとに色が分かれています。

 「ダイクロイックプリズム」というものだそうです。ミラーに薄膜を貼ったものはダイクロイックミラーと呼ばれ、特定の色の光だけを通します。これをプリズムに適用したのが、ダイクロイックプリズム。

 

 ネットショップで、2千円前後で買えるようです。

 

 

 スマホのLEDの点光源で見るとこんな感じ。

 

 白色LEDはRGBの三原色だけを出しているわけではなく、自然光に似せた光になっていますから、黄色も見えますね。(リンク先の記事「光の3原色の実験〜カンタンに!」での実験結果をご覧ください) 

 

 

 

 こちらは先日の先進科学塾で登場した漢委奴国王金印のレプリカ。なぜネオジム磁石がくっつくのかで、岡田さん、制作もとにまで電話をしたとか。アンチモニー合金に薄いニッケルメッキをほどこし、そのうえから金メッキしてあるそうで、ニッケルが磁石に反応しています。ニッケルが薄いので、普通のフェライト磁石だとくっつきません。

 

 

 下の写真は岡田さんが使ったものと同じもの(のはず)。ずいぶん昔に、ぼくが旅先で購入したものです。これを購入したばかりの時はネオジム磁石なんて市販されていませんでしたから、これが磁石にくっつくかどうかなんて実験はしていません。

 

 さて、この日も、岡田さん、先進科学塾でのロケット実験をみんなに見せました。今回は、ペットボトルに引火する様子を、ぼくのiPhoneのカメラの「ライブ」機能で撮りました。

 ライブ写真というのは、前後数コマ分の写真を連続撮影する機能です。こういう実験映像の記録では、動画よりお手軽に撮れるし、後処理がカンタン。

 

 とはいえ、iPhoneのライブ写真はフォトショップなどのソフトで加工するとき、代表写真一枚だけしか対象になりません。もう少しカンタンに編集できるとよいのですが・・・

 

 いまのところ、iPhoneのカメラの機能で、ライブ写真の代表写真を自由に選ぶことができるので、必要な画像をそれぞれ代表写真にしてからエアドロップ機能でMacに写し、それをフォトショップで加工しています。

 

 それでとった写真がこれ。

 

 

 ボトルの中に噴霧したエチルアルコールが燃焼する様子が観察できます。

 ちなみに、点火をより確実にするため、噴出口はアルミ缶のフタ(噴射口の穴が開けてある)を使います。(実験手順の詳細は、リンク先の記事「先進科学塾@名大2019.9.1「燃焼の科学」報告 その2」をご覧ください)

 

 次は隕石。

 

 

 いわゆる「隕鉄」ではありませんが、鉄を含んでいるため、磁石にくっつきます。

 

 

 この隕石は北西アフリカでとれたものということ。

 よく隕石がとれるところ、とのこと。

 なぜ、ここでよく隕石がとれるのか。

 北西アフリカには隕石がよく落ちるのか?(んなバカな)

 答は・・・

 

 砂漠があるから、隕石がほかの岩石に混じらず、見つけやすい、ということ。同じ理由で、北極南極などでも見つけやすいそうです。

 なるほど。

 

 ところで、この日、ぼくがいちばん印象にのこっているのが、こちら。

 

 

 コンビニで売っている水で、この2本のうち1本はぼくが持ってきたもの。

 実験を次々と見学しながら、飲みかけの水を飲もうとしたら、まったく同じペットボトルがもう1本、隣の机の上に置いてありました。水の量もほとんど同じ。

 

 自分の記憶で、たぶんこっちだろうというボトルを手に取り、一口飲んだのですが、その直後・・・

 

 参加者の一人が、もう1本のペットボトルをみんなに見せ、

 

 「この中に、とってきたプラナリアが数匹入れてあります。見てください」

 

 ・・・

 

 ・・・(汗)

 

 底の方にプラナリアがいます・・・

 

 あわてて、自分が飲んでいる方を何度も見直したのですが、プラナリアはいませんでした・・・

 

 冷や汗がどっと出ました・・・

 

 

 こちらは、前回やった交通信号反応と同じで、酸化還元の度合いに応じて色が変わる実験。

 

 交通信号反応の色は、温度条件が違っていたためか、試薬の濃度の問題か、思っていたようにうまくいかなかったのですが(なんどもやり直しているうち、どうも濃度が問題らしいということになりました)、こちらの実験は非常に安定していました。

 

 また、酸と塩基でアントシアニンの色が変わる実験も、アントシアニンを冷暗所保管しなかったためか、思ったような色合いにはなりませんでした。

 

 さて、科学の祭典当日はどうなりますか・・・

 

 では、また。

 

 

 

関連記事

 

科学の祭典2019

 

光の3原色の実験〜カンタンに!

先進科学塾@名大2019.9.1「燃焼の科学」報告 その2

2019.6.16MOLの会報告その2

 

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