皆から好かれる秘訣は誠実あるのみ
「人から好かれることは、人から嫌われることより、数倍、数十倍難しい」
というのが、私の実感です。
また、皆から好かれようとしていると、一歩間違えれば、俗に言う「八方美人」にされてしまいます。ですから、逆に最後には「あいつは、すぐ他人に迎合する！」とか「みんなにいい顔する二重人格者だ！」ということで、軽蔑され、結局嫌われてしまうのです。
それではどうしたら皆から好かれる人になれるのでしょうか？
まず、自分のために人から好かれようとすることは、偽善になるので止めるべきです。それよりも、「どこに行っても、組織、会社、社会に役立つ人間になろう！」と、「人間性の向上」を目指すべきでしょう。
人間性が向上すれば、他人は黙っていてもわかり、評価してくれます。大好きになってくれます。
「人間性の向上」をさせるのに、一番効果が上がることがあります。それは、チャレンジャブルではありますが、実はそれほど難しいことではないのです。一言で言うと、何事も「誠実」に行うことなのです。
２０年近く、米国で様々な国・人種の人々と接してきて、誠実に対応していれば、最終的にはこちらを好きになってくれることを何度も体験しました。
最初、相手が喧嘩っぽくて、喧々諤々の状況だった時も、誠実さだけは忘れず、対応していたところ、感心してくれたのです。
「あなたがやることならば、すべて応援します」という信じられない言葉まで頂きました。
また、米国の大手レストランが日本進出にあたり、パートナーを探していた際、すでに日本の大手企業がそのパートナーとして決まりかかっていました。ところが、後から手を上げてきたワタミの渡邉美樹社長は、誠心誠意その米国企業の経営陣に対応したため、米国企業もアッと言う間に、ワタミに乗り換えたのです。
たった３０分のスピーチで、渡邉社長は、初めて会った米国企業の経営陣を虜にしてしまいました。ほんの３０分でしたが、そこには心温まる誠実な言動があったのです。