
『チョコレート粉砕機』
チョコレート粉砕機(実物)の動きと風体からヒントを得て描かれた『チョコレート粉砕機』
必要な機能をすべて外し、それらしく描いている。つまり生産性のない無用の長物でしかない態である。
ローラーは中心に向かって傾いている本物に対し外側へずり落ちるような具合であり、粉砕は不可である。
粉砕の前にカカオ豆は平台では零れ落ち吹き飛んでしまうし、粉状になったものを溜める容器(兼土台)もなく、猫足では重量に耐えることもできず貧弱である。「
中心軸は微妙に中心から外れているので回転の始動と同時に全体が崩壊することは予想がつく。それらしく描きそれとなく機能を外している。
まるでなってない機械の愉快。
無為・・・生産性のない機械、動かす装置の欠如、
徒労・・・実物を写しているが、本質を欠いている。
喜怒哀楽の感情のない無機的な対象物。
描写とは何だったのか・・・そっくりに描き写すこと、しかし、絵に描いた機械は端から動かない。特徴を捉えて形の妙や彩色に腐心することで鑑賞者のセンスに刺激あるいは感動を与えること・・・物語の想起・・・美への憧憬etc。
人間の進歩、時代は叡智をもって革新的に進んでいる。絵(二次元)の持つ可能性の否定。・・・隠蔽された破壊、鑑賞者に見せることのない主張は、ともすれば失笑をと嫌悪に曝されるかもしれない。密やかな提示にデシャンの説明はない。
写真は(www.tauschen.com)より