『城』3164。もはやビ ュルゲルにつかまえられてはいない。ときおりまだビュルゲルのほうを手さぐりしている程度にすぎない。まだ眠りの海の底には達していないが、すでに海のなかにはつかっていた。これを他人に奪われてたまるものか。☆ビュルゲルに捉えられているというわけではなかった。ただときおり幾度かビュルゲルに触れられているにすぎず、深い眠りの底(本当の死)には達していなかった。しかし、その眠りに沈み込むことを奪いとるものは誰もいなかった。