「あなた は、失望をなさったことがすでに何度かおありのようですな」と、ビュルゲルは言って、なかなか観察眼があることをまたもや証明してみせた。事実、Kは、この部屋に足を入れたときから、ビュルゲルを甘く見てはいけないと、何度か自分に言ってきかせたのであるが、いまのような状態では、自分の疲労以外のものを正しく判断することは困難であった。
☆「あなたは先祖に幻滅なさったことが、すでに何度かあるように見える」と、ビュルゲルは言い、観察眼を再び証明してみせた。要するに、Kはこのテーマに介入した時からビュルゲルを過小評価してはいけないと思ったのだが、今の状態では自身の眠気(死に至る)以外のことを正当に判断することは難しかった。