「鋼鉄のカーディナル第22番」

 床面に並べられた鋼鉄板はあたかも道のようであり、何か示唆しているようでもある。
 単に補修跡の異質にも見える。ここを行く人はこの線状(鋼鉄板の並び)を無意識に踏んでいくだろうか。(除けるためには普通の歩行の幅では足りず飛ぶことを要する)

 この直線状(長方形)のものは(普通でない)、危険が潜んでいるやもしれぬという警戒を抱く。

 「鋼鉄のカーディナル第22番」の平面は平面を装っている(模している)ゆえに違和感を鑑賞者に与える。
 通過しなければならないことから回避しなければならないことへ変換させる要素が、質の変換には内在する。
 歩く人は何か不穏を察知し、立ち止まざるを得ない。
 意識の根源を揺さぶる作品(謀)である。

 写真は日経新聞「はみ出す作品十選」冨井大祐より