小笠原伯爵邸 | 旧ブログ

小笠原伯爵邸



お盆休みが開けて仕事が一気に襲い掛かる。
でもまだみんなもお盆あけで夕方は何もない、
ふっと夜は思いがけない時間ができました。

かねて訪れてみたいと思っていた
新宿河田町の旧・小笠原伯爵邸へ。

今はスペイン料理のレストランが開かれている。

まだ意外に新しい昭和二年の建造。

小笠原流礼法の宗家、
なにか堅苦しいものと思っていました。

ここを訪れて、その礼法が本物だったと
あらためて思いました。

礼法の真髄を極めれば、
西欧の文化の粋も誰よりもよく捉えることが
できたはずでした。

小笠原伯爵邸は一見の価値あり。

迎賓館のような
ヴェルサイユの真似事ではなく、
日本的にこじんまりと瀟洒に西欧の美が
日本の暮らしの中にしっかり取り入れられています。

ただ、この心憎いような良き住まいを作ることを許した
時代は懐かしく、もはや還らざる古き良き時代。

価値ある文化は
一人の天才が自由に財産を使えなくては、
歴史としては残せない。

ノイシュバンシュタインとルードヴィッヒを
いつも思います。

花の活け方に今この屋敷を運営する方の
心意気を感じます。
うまくこの経営を成り立たせてほしいと思いました。
お金もちがお金もちであることを活かして下さい。