アフガニスタンに置き去りにされた軍事契約犬の運命
日本では自民党総裁選の下馬評が大きなニュースとなっていますが、アフガニスタンに置き去りにされた日本人や日本に協力してくれていたアフガン人については「どこ吹く風」といった雰囲気です。
駐アフガン日本大使館は早々に撤退してしまい、現地には日本政府関係者はいません。
そんな中、英国政府の場合、英国人はもちろん、彼らが飼っていた犬や猫まで200匹以上を無事に保護して本国に送り届けています。
また、アメリカ軍はテロ対策に活用していた軍用犬を貴重な資源と見なし、軍人と共に本国に帰還させました。
確かに、警察犬や軍用犬は空港や検問所で爆薬や麻薬を嗅ぎ分けてくれる大事な助っ人です。
アフガニスタンでもテロリストを追跡するなど活躍してきたようですが、アメリカ本土でも引き続き、治安維持に貢献してくれるでしょう。
とはいえ、残されてしまった準軍用犬、通称「軍事契約犬」の存在が問題視されています。
実は、米軍は正規の兵隊以上に、多数の元軍人を傭兵として契約を交わして戦地に配置していました。
彼らも130匹ほどの「軍事契約犬」を使っていたようです。
しかし、国防総省では「軍事契約犬は米軍の資産ではない」との判断を下し、帰還を認めませんでした。
そこで、「カブール小動物救済運動」と称して、敢えてアフガンに居残り、軍事契約犬の引き取り先を探し、アメリカ以外の同盟国に送り出す活動をするアメリカ人のグループが誕生したのです。
彼らの合言葉は「ドッグズ・ファースト!」。
彼らの熱心な活動のお蔭で、ほとんどの軍事契約犬は6ヶ月の感染対策の隔離期間を経て、カナダで新生活を始めることになるとのこと。
人も動物も同じ生き物です。
日本政府の対応を見ていると、何か大事なことを忘れているのではないか、と思えてなりません。
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