1年目の勝負(2)Jリーグ・大東和美チェアマン@朝日新聞11.3.15.
地域密着の力 発揮する時~物心両面で支援
地震発生時はJリーグ事務局にいた。被災状況に心が痛んだ。Jリーグはシーズンが始まったばかり。ただ、サッカーよりも世の中がどうなるんだろうという思いの方が強かった。
地震発生後すぐ対策本部を立ち上げた。スポーツを通じて国民の皆さんに元気を与えるということはあるが、今はそのタイミングではない、現状認識が優先と判断した。日程を分けてバラバラに試合をしても順位を決める際に公平性を欠くため、3月中の試合まですべて中止を決めた。
今こそJリーグが一つになっていることを示す時だ。地域密着などの理念を掲げて20年近く、28都道府県で38クラブになった。結集して大きな力を発揮するべきだと思う。
義援金を始めたクラブがある。被災者に選手のメッセージを届けるというアイデアもある。クラブの思いをJリーグとして束ねたい。試合は当面できないが、物心両面で支援できたらと思う。ファン、サポーターにも力を貸してもらいたい。4月にはサッカーを通じて明るい話題、元気の出る姿をお見せできればと思っている。今は練習もできないクラブもある。被災したクラブはつらいと思うが、地元のためにも頑張ろうという姿をできる限りみせてほしい。
8日付で初回を掲載した大東チェアマンのコラム「1年目の勝負」の2回目に代わるものとして掲載しています。
画像は、大東社長(当時)にサインしてもらった私のバッグです。大東さんは鹿島アントラーズ社長の時は、ホームの試合ではいつでもスタジアムコンコースで姿をお見かけし、お話しすることができました。1人1人のサポーターの声にも耳を傾けることのできる、器の大きな方でした。昨年7月JリーグチェアマンになってからJ史上最大の試練が立ちはだかりますが、この方ならきっとこの困難に打ち勝ってくれることを信じています。
Jリーグに比べれば、日本プロ野球の《弱い方のリーグ》の《盟主》をかたる(騙る?)金満球団の言いなりのKYコミッショナーは、ずいぶん影の薄い存在ですね