好物(17)夏の魚~イトヨリダイ 10.6.27.
イトヨリは塩焼きでしか食べたことがありません。中華料理風に清蒸魚(日本風なら酒蒸し)にしたら一番美味しいだろうなぁ、と思うのですが料理の腕が追いつかず。。。
最近、行きつけの魚屋で「刺身用」と表示されて売られていることが多く、気になっていました。関東ではほとんど獲れない魚で、関西ではよく料理店で高級魚として使われることが多いとか。姿がよく、切り身にして美しいし、クセのない白身で皮に独特の風味があるらしい。霜皮造り(湯引き)して刺身にすると、旨味が際立ち、皮目の甘味風味が強く出ることから、刺身で最近売られているようです。
型が良いイトヨリが6月下旬売られていたので、思い切って買ってみました。
40cm強で1200円。高級魚にしてはちょっと安すぎるので鮮度が心配ですが。。。
鮮度は目を見るのが一番ですが、この目ですからね。。スキューバダイビングやっていた経験からすると、このテの色彩魚は刺身で食べて美味しかった記憶が無いんですが
ウロコはソフトで、3枚に下ろすのは難しくないんですが、身がとにかく軟らかい湯引きしている途中から厭な予感がし始めました
脂の質が淡白なせいか、湯引きすると外に旨味が流れ出てしまった感じなのです身も軟らかすぎて食感が悪く食べ飽きてしまい、半身は相方にオリーブオイルでソテーしてもらいました
酒は1日前からとっておきの酒を冷やしておいただけに残念です
現在日本酒界で最高の吟醸酒を造り続けている、山形は高木酒造の【十四代】です。
高木酒造の高木顕統(あきつな)氏は日本酒界に革命を起こしました。今までの日本酒は杜氏集団から招いた杜氏(とうじ)任せだったのですが、高木氏は自ら酒を造ります。高木氏は東京農大醸造学科卒業後、新宿クイーンズ伊勢丹で勤務していたのですが、高木酒造の杜氏が高齢で引退したのを機に平成5年実家に戻り、当時主流の淡麗辛口と一線を画した酒造りを始めました。
十四代のレギュラー酒は【本丸】(毎月出荷。年1回12月に出荷される新酒は【新本丸】)20種近い銘柄を年1回出荷するので毎月違う十四代が味わえます。この酒は麹米・掛米とも播州愛山で50%精米。山田錦を使わなくても、どんな米でも珠玉の吟醸酒を造り出すところがすごい
WOWOW『銘酒誕生物語』で、高木顕統氏は在学中、1年後輩の西洋一郎氏に『俺は日本酒で革命を起こすから、お前は焼酎で革命を起こせ』と言い、それぞれ実家に戻ります。
高木氏は【十四代】で日本酒界に革命を起こし、西氏は芋焼酎【富乃宝山】を造り出し、焼酎ブームを巻き起こしたのでした。