『ポテチ』(2012年) | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

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「68分間の深イイ話(12.5/22・劇場)」
ジャンル:人間ドラマ
製作年/国:2012年/日本
配給:ショウゲート
時間:68分
公式サイト:
http://potechi-movie.jp/
公開日:2012年5月12日(土)
監督:中村義洋
出演:中村義洋、濱田岳、木村文乃、大森南朋、石田えり、中村大樹、松岡茉優、阿部亮平、桜金造
ほか

ポテチ・チラシ


 

今日の5/22(火)は、「東京スカイツリーの開業の日」でしたが、京都タワーにも昇ることもなく、京都市内のシネコンにて鑑賞。

最近の、この作品に対する、映画クチコミ投稿サイトでのランキング評価があまりにも高いのが気になっていたのも有りましたが、原作・伊坂幸太郎×中村義洋監督×音楽・斉藤和義の黄金トリオに、主演が、あの濱田岳くんの映画ということから、原作も未読で、事前の予備知識も全く無しに鑑賞に臨みましたが、結果、思わず不覚にも涙が溢れて来てしまい、ハンカチが涙でビショビショに濡れてしまうほどに、本当に深イイ話の映画で、やはり、劇場鑑賞してきて正解でした。

ポテチ



今村(濱田岳くん)と同棲中の若葉(木村文乃さん)との意表を突いた出逢いのシチュエーションも面白かったですし、ポテチの塩味とコンソメ味とのエピソードも隠し味になって上手く伏線になっている点も巧かったですね。

相変わらず、冒頭からして、今村(濱田岳くん)と、その今村が尊敬して止まない黒澤(大森南朋さん)との会話も良く内容が把握出来ぬままに焦れったく進行し、その後も、若葉(木村文乃さん)を絡めての合間と合間の会話劇のダラダラ感が否めずに、なかなか先が読めずに要領を得ないストーリー展開でしたが、最終的には、謎めきながら張り巡らせていた数々の伏線を、さりげなく、全て回収し切って、ラストへ向かって昇華させる辺りは、流石に、原作・伊坂幸太郎×中村義洋監督×音楽・斉藤和義の黄金トリオによる映画だったとも思いましたし、何よりも野球映画としても上手く成立していましたし、その着地点も爽快でした。

また、今村役を演じる濱田岳くんが正直者の憎めないキャラを好演していましたし、その対極にある正反対の性格の他人のこころの細かいひだを解らない性格の空き巣のプロの黒澤(大森南朋さん)も、なかなか良かったですね。

本当に、実際に、仙台を本拠地とするプロ野球チームが来てくれて良かったですよね。

空き巣の親分であり、専務であり、俳優であり、本作品の映画監督の中村義洋監督が良いとこ持ってちゃった感も有った作品でした。

エンドロール途中での、親分ならぬ専務こと中村義洋監督には、最後の最後に大笑いさせてもらいました(笑)。『ポテチ』だけに、美味しいところをみんな持ってちゃいましたよね(笑)。

私的な評価と致しましては、私自身は、伊坂幸太郎さんの中短編小説の一篇の『ポテチ』は未読ながらも、こんなに熱い想いのギュッとこもった、たった68分間の映画ながらも、素敵な映画は久し振りでしたし、スゴく感動しちゃいましたし、何よりも、昨年の東日本大震災の被害にも負けずに、エキストラとしても協力して下さった仙台市民の皆さんのご協力の賜物の映画だと思いましたし、そういった経緯なども考えますと、更に感動しちゃいましたので、ハンカチが涙でビショビショに濡れてしまったほど感動した逸品でしたので、文句なしの★★★★★(100点)満点評価とさせて頂きました。

またもや、原作小説を読みたくなった本が増えてしまいました(苦笑)。

たった68分間の映画ですので、ポテチだけにサクッ!と観れる秀作です。

お勧め作品です。

<追記>
原作は、同じく伊坂幸太郎の原作小説の『フィッシュストーリー』に収録されている中短編小説みたいですね。

●映画『ポテチ』劇場予告編



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