2011年度末における国債の残高(見込み)が発表されました。
国の借金、最大の997兆円=国民1人783万円―11年度末見込み時事通信 1月26日

 国債や借入金などを合計した「国の借金」が2011年度末見込みで、過去最大の997兆7098億円に膨らむことが26日、政府が国会に提出した予算関連資料で明らかになった。今年1月1日時点の推計人口(1億2737万人)で割ると、国民1人当たり約783万円の借金を背負う計算となる。
 11年度予算案での新規国債発行額が44兆2980億円と、当初ベースとして2年連続で税収を上回る事態が続くのが主因だ。借金が雪だるま式に増え続ける財政の危機的状況が改めて浮き彫りになった。10年度末見込みは943兆1062億円で、国民1人当たり約740万円の借金となる。

997兆円…。
国民1人あたり約783万円の借金ですか…。
そりゃ大変だ…
ところで、「国債=国の借金」であるならば
誰かが国に対してお金を貸しているはずです。

調べてみたところ、だれが国債を所有しているのかのでーたがありました。

財務省 国債所有者別内訳
http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/saimukanri/2009/saimu01-6.pdf

これを見ると、日本銀行などの政府系機関が9.7%銀行41.2%保険会社で19.1%年金で15.5%
海外が6.8%家計が5.2%となっているようです。


…。


家計が国債を持っているということは上記に計算されていた国民1人当たり約740万の借金のうち
5.2%は国民自身が貸しているということになりますね…。
普通に考えてこの部分は借金から差し引けると思います。
なので、740万円から5.2%を差し引くと
740×(1-0.052)=701.52≒702万円
う~んまだまだ多いですね…。


…。


政府系の機関は税金で運営されているはずです。
税金は元をたどれば国民のお金なので、政府系の金融機関の持っている9.7%も
国民が貸していることになります。
また、年金も国民が払った保険料で成り立っているので、これも元をたどれば国民のお金です。
なので、さらに政府系所有の9.7%と年金が所有している15.5%を差し引くと、
702-740×(0.097+0.155)=515.52≒516万円


…。


銀行や保険会社も自己資本の部分以外は国民が預けたお金で運営されています。
三菱UFJ銀行の自己資本比率は約12%、第一生命の自己資本比率は約5%なので、それ以外の部分が国民が預けたお金だと考えると、銀行保有の国債のうち88%、保険会社保有の国債のうち95%は元をだどると国民のお金なので、
516-740×(0.412×0.88+0.191×0.95)=113.43≒113万円
国民1人あたりの借金は実質的には113万円となります。

さらに言うなら、政府が国債として集めて使ったお金は消えてなくなったわけではなく、
道路や建物などの資産となって残っているものが大半です。
政府の資産
http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/fs/2010_02.pdf

これを見ると平成20年度末で政府の資産は664兆円あります。
政府の借金が国民の借金になるのであれば、
政府の持ち物は国民の持ち物になるはずなので、
これを国民1人あたりに換算すると
664兆÷1.27億=522.8万円≒523万円

これを国民1人あたりの借金にから差し引くと
113-523=-410万円

借金がマイナスということはお金を貸していることを意味します。

政府の巨額債務が問題無いとは言いませんが、
少なくとも国債残高を人口で割って
「国民1人あたりの借金」として表示するのは
間違いだと思います。